
2024.01.01
飲食業界に革命をもたらす?3Dプリント技術と完全養殖技術の進化
海外飲食DXニュース魚の味や価格は、産地や飼育方法によって異なりますが、将来的に新たな要素が加わる可能性が出てきました。
2023年12月27日、イスラエルの3Dプリンティング企業「Steakholder Foods(ステーキホルダー・フーズ)」が3Dプリント技術でプリントされたうなぎを発表しました。
ただし、発表されたのは植物ベースのプリントうなぎで、従来の動物性の魚のうなぎとは異なります。
それでも同社は、今回発表した「プリントうなぎ」の商品化に向けて提携先を模索していくそうです。
今後、3Dプリント食材のような容易に生産可能な食品が普及する可能性が高いです。
特に日本では、古くからうなぎを好んで食べており、味や食感が従来の魚のうなぎに近ければ供給不足を補うため提携する企業が出てくることも考えられます。
現在は、国産うなぎと輸入うなぎで値段比較をしますが、プリントうなぎが市場に登場すれば、食材の選択肢は大きく変化するでしょう。
3Dプリントでうなぎを完成させたSteakholder Foods

画像引用:3D Printed Meat | SteakHolder Foods
Steakholder Foodsが発表した3Dプリントされたうなぎは、同社独自の技術と植物性材料を組み合わせて製造されています。
このプリントうなぎは、うなぎ特有の食感を正確に再現することに成功しているそうです。
また同社は既に、短期間で収益を生むことが可能な独自の3Dプリンターとインク(材料)を提供しています。
そのため、植物ベースのプリントうなぎを商品化するための提携先が見つかれば、同社の技術を使用して、競争力のある価格で大量生産が可能になるでしょう。
現在、うなぎの漁獲量は減少し続けており、ニホンウナギは国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種に指定されています。
しかし、うなぎは日本や南ヨーロッパ諸国を含む多くの地域で人気の食材です。
プリントうなぎが味、食感、外観を忠実に模倣することに成功すれば、持続可能性やコスト面を考慮して、消費者は従来の魚のうなぎにこだわらなくなるかもしれません。
うなぎの完全養殖に成功

2023年10月26日、和歌山県にある近畿大学水産研究所は、うなぎの完全養殖に成功したと発表しました。
この方法では、卵を孵化させて稚魚を育て、その後、得られた卵を再び孵化させるプロセスを行います。
同研究所のうなぎの完全養殖には、2010年に世界で初めて完全養殖に成功した水産総合研究センターの飼育技術を活用して実現しました。
現在、市場に流通しているうなぎは、稚魚であるシラスウナギを採取、それを養殖池で育てたものがほとんどです。
これまで卵からうなぎを養殖するのは困難でしたが、完全養殖が成功したことで商品化への道が開かれたといえます。
そのため、将来的には、数が減少しているうなぎを完全養殖で補えることが可能になるでしょう。
本物の食材を使う意義

画像引用:3D Printed Meat | SteakHolder Foods
以上のように、3Ⅾプリント技術や養殖技術の進歩により、貴重な食材の生産が可能になりつつあります。
これまで、魚の選択肢は天然、または養殖の二択でした。しかし、そこに3Ⅾプリント食材が加わろうとしています。
そうなると、飲食店も食材の仕入れを考えないといけなくなるかもしれません。
今の段階ではプリントうなぎ、完全養殖うなぎ両方とも簡単に買える商品にはなっていません。
しかし、商品化されて広く普及するようになった場合、あくまで魚のうなぎのみを使うのか、プリントされたうなぎも使うのかを選ぶ必要がでてくるでしょう。
もし完全養殖うなぎ、プリントうなぎ、どちらも味、香り、食感に違いが一般消費者にわからなかった場合、魚のうなぎにこだわる理由が揺らぐのではないでしょうか。
多くの消費者は、料理を楽しみたいのであって、うなぎの栄養素や魚のうなぎを食べることにこだわっているわけではないはずです。
3Dプリントうなぎの実用化で食材が変わる予感

12月27日、イスラエルの3Dプリンティング企業「Steakholder Foods」が3Dプリント技術で作成されたうなぎを発表しました。
今後、このような生産方法が普及すれば、うなぎの供給不足を補う新しい選択肢となる可能性があります。
また、国内では近畿大学水産研究所が、今までは困難とされたうなぎの完全養殖を成功させています。
将来的にはうなぎの完全養殖が商業化されるでしょう。
3Dプリント技術と完全養殖技術の進歩により、食材の選択肢は従来の天然や養殖だけに限られなくなります。
いずれ飲食店や消費者が魚のうなぎと、プリントされたうなぎを比べて、迷うようになるかもしれません。
そして、味や食感に大きな差がなければ、食材選択の基準も変わる可能性があります。
原文
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