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2023.11.20

飲食店のサブスクリプション戦略:継続的な収益源としての可能性

海外飲食DXニュース

アメリカではサブスクリプション(以下:サブスク)を提供する飲食店が増加傾向にあります。

2023年11月14日、飲食店にオールインワンのPOSを提供しているSquare(スクエア)社が第3四半期レストラン業界レポートを発表しました。

このレポートによれば、アメリカの一部のエリアでは、サブスクを提供している飲食店の数が過去1年間で54%増加したそうです。

月額料金を支払うことで料理や飲み物を提供するサブスクが普及すれば、飲食店の毎月の収益が確保しやすくなります。

Square社は、飲食店にサブスクの導入を積極的に進めており、そのための仕組みも提供している企業です。

そのため、今回のレポートは内容が偏っている可能性があり、話半分で考えるのがちょうど良いかもしれません。

とはいえ、飲食店にとって毎月の売上が安定する仕組みは魅力的です。

Squareは飲食店のサブスクリプションを推進

Squareは飲食店のサブスクリプションを推進

Square社の第3四半期レストラン業界レポートによれば、飲食店のサブスクは一定の顧客に利用されると、半年間ほどの期間は利用が続くということです。

8月1日の時点で同社は、アクティブな利用者がいるサブスクを提供している飲食店が54%増(前年比)を確認したそうです。

また、利用者がサブスクの料理や飲物を飲食店から購入した場合、57%のサブスクが6ヵ月後もアクティブだったとしています。

出典:Square Q3 Restaurant Industry Report: Post-Pandemic Dining Traffic Stabilizes in American Downtowns

つまり、飲食店のサブスクを一度利用し始めると、約半数以上の利用者は半年ほど継続して使い続ける傾向があると言えます。

もちろん、繰り返し利用し続けるサービスは簡単に提供できるものではありません。

しかし、何度利用しても飽きない飲食店のサブスクを利用客は歓迎するはずです。

大手Taco Bellはサブスクを拡充

Taco Bellはサブスク

Square社のレポートと同日の14日にクイック・サービス・レストラン(以下:QSR)の大手であるTaco Bell(タコベル)が「ナチョフライ」のサブスクをスタートしたと複数の海外メディアが発表しました。

毎月の料金は10ドルで30日間毎日ナチョフライが楽しめます。

「ナチョフライ」とは、フライドポテトに溶けたチーズをかけて複数のソースを絡めて食べる料理です。

同社は、2022年に最初のサブスク「Taco Lover’s Pass(タコス・ラバーズ・パス)」を期間限定で実施しました。

この期間限定のサブスクは、30日間連続で毎日タコス1個が提供されます。

本来は期間限定のサブスクでしたが、2023年10月にTaco Lover’s Passは再開されて、今回の「ナチョフライ」のサブスクが追加されました。

したがって、大手でも定期的な売上を確保できるサブスクの導入を本格化させているといえます。

アイディアを巡らす飲食店のサブスク

アイディアを試せる飲食店のサブスク

飲食店のサブスクは飲料や食事を提供するだけではありません。

たとえば、Panera Bread(パネラ・ブレッド)では「Unlimited Sip Club(アンリミテッド・シップ・クラブ:飲み放題クラブ)」 というユニークなサブスクを提供しています。

このサブスクには、政治的な話題を中心に報道するメディア「ワシントンポスト」の6ヵ月間のデジタル購読と、2カ月分の無料ドリンクが含まれています。

無料ドリンクは、ベーカリーカフェの営業時間中に2時間おかわり自由の飲み放題サービスです。

他には、ミールキットのサブスクもあります。

オーガニック素材を使い、ビーガンやベジタリアンに健康的な料理を提供するGreen Chef(グリーン・シェフ)は、個人のライフスタイルに合わせたサブスクを用意しています。

内容は、1回に2食分のミールキットが一週間に3、4回(選択可能)受け取れるサービスです。

ビーガンやベジタリアンだけでなく、多忙な人や普段の食事に健康的な料理を1品追加したい人も利用しやすいサブスクと言えます。

つまり、料理だけでなく、時間制限付きの飲み放題と他のサービスを組み合わせたり、ミールキットを配送したりしてもサブスクとして成り立ちます。

飲食店の安定的な収益となるサブスクが増加傾向

飲食店の安定的な収益となるサブスクが増加傾向

11月14日、Square社が第3四半期レストラン業界レポートを発表しました。

このレポートでは、サブスクを提供する飲食店が過去1年間で増加傾向にあると報告しています。

また、飲食店のサブスクは6ヵ月後でも半数以上の利用者が利用し続ける傾向にあるそうです。

つまり、利用者に好まれるサブスクを考案、提供できる飲食店は、固定客が開拓できて継続性が高くなるといえるでしょう。

もちろん、常連客の好みや年齢層、嗜好などの分析と、店の強みをマッチさせたサブスクでないといけません。

原文

Square Q3 Restaurant Industry Report: Post-Pandemic Dining Traffic Stabilizes in American Downtowns

参考サイト

Taco Bell Launches Nacho Fry Subscription

Taco Bell launches a subscription program for its Nacho Fries | Nation's Restaurant News

8 Subscription Ideas for Your Restaurant

前田淳一郎

グラフィック制作カタパルト

代表

1983年岐阜県生まれ。プログラマー、整備士、物流と転職し、日本橋で寿司職人の世界に入り、立ち食い寿司屋の店長になる。原価の高いをいわれる寿司で、原価調整と材料管理を徹底し、原価を平均25~30%に抑える。その後カナダで移民に挑戦し、現地の海上コンテナのフォワーダー企業に勤める。帰国後に外資系に勤務。
2020年より、Webライターをしながら世界の新しい「食の常識」を発信中。

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