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2025.03.19

特定技能「外食」を徹底解説!受け入れるときの流れと注意点は?

国内飲食DXニュース

「飲食店の人手不足を解消したいけど、なかなか良い人材が見つからない…」。そんなお悩みを抱える飲食店経営者様も、特定技能「外食」という制度を活用することで、海外からの優秀な人材を確保できるかもしれません。

当記事では、特定技能「外食」の制度概要から、受け入れ時の流れ、注意点までを徹底的に解説します。特定技能「外食」の活用方法を理解でき、人材不足解消の一歩を踏み出せるでしょう。

なお、当記事で取り上げている調査結果や制度の概要は、2025年2月時点のものです。最終判断は企業様自身で行い、詳細は情報の参照元までお問い合わせください。

在留制度「特定技能」とは?

2019年4月に創設された「特定技能」とは、日本国内の人手不足を解消するために、一定の技能を持つ外国人を雇用するための在留資格です。深刻な人手不足に悩む日本の産業界にとって、特定技能は貴重な労働力として近年注目されています。

そんな在留制度「特定技能」を理解するために、押さえておきたいポイントは以下の2つです。それぞれを詳しく解説します。

  • 特定技能1号と2号の違い

  • 特定技能外国人を受け入れる分野は16種

特定技能1号と2号の違い

特定技能には、「1号」と「2号」の2つの区分があります。それぞれの違いは以下の表の通りです。

区分

在留期間

技能水準

日本語能力

家族帯同

特定技能1号

通算5年まで

一定の技能が必要

日常会話レベルの日本語能力が必要

基本的に不可

特定技能2号

なし

熟練した技能が必要

1号と同程度以上

条件付きで可能

特定技能1号は、一定の技能を持つ外国人を対象としており、最長5年間の在留が可能です。一方、特定技能2号は、より高度な技能を持つ外国人を対象としており、在留期間に制限はありません。2023年4月には、特定技能2号の対象分野が拡大され、より多くの外国人が日本で長期的に活躍できる道が開かれています。

参考:「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針|出入国在留管理庁

特定技能外国人を受け入れる分野は16種

特定技能外国人の受け入れ分野は、以下の16種類です。以下のうち、①⑨⑩⑮⑯の4業種は2025年2月時点で、特定技能1号としてのみ受け入れています。

  1. 介護

  2. ビルクリーニング 

  3. 工業製品製造業 

  4. 建設 

  5. 造船・舶用工業 

  6. 自動車整備 

  7. 航空 

  8. 宿泊 

  9. 自動車運送業 

  10. 鉄道 

  11. 農業 

  12. 漁業 

  13. 飲食料品製造業 

  14. 外食業 

  15. 林業 

  16. 木材産業

これらの分野のなかで、⑭に該当する外食サービス業では、調理、接客、店舗運営など、さまざまな業務に特定技能外国人を従事させることができます。人手不足に悩む企業に対して、外国人材の活用という新たな選択肢を提供できるのは、特定技能制度の大きな特徴です。外食業の経営者は、制度を正しく理解し、適切に活用することで、人手不足を解消できるだけでなく、企業の成長につなげられるでしょう。

特定技能「外食」の特徴

外食産業は、慢性的な人手不足に悩まされており、その深刻さは増すばかりです。少子高齢化が進む日本では、労働人口の減少が避けられず、外食産業においても人材確保が喫緊の課題と指摘されています。このような背景から、2019年に創設された特定技能制度は、外食産業における人手不足解消の切り札として期待されています。

出入国在留管理庁が公表している「特定技能制度運用状況」によると、直近5年間で特定技能在留外国人の数は驚異的なスピードで増加しています。このうち、外食業に従事している外国人は全体の8.1%にあたる約2万人で、前年と比較すると1万人以上伸びているのです

特定技能制度がいかに外食産業の人材不足解消に貢献しているかがわかります。そんな外食業で特定技能在留外国人を雇用する際に知っておきたい、以下4つのポイントを紹介します。

  • 飲食の中で対象となる業種

  • 雇用形態

  • 特定技能者が担当できる業務

  • 報酬に関する決まり

参考:「特定技能制度運用状況|出入国在留管理庁

飲食の中で対象となる業種

特定技能「外食」の対象となる代表的な業種は、以下の通りです。

  • レストラン

  • 居酒屋

  • カフェ・喫茶店

  • ファストフード店

  • 食堂

  • テイクアウトや宅配の専門店

  • 宿泊施設内のレストラン

  • 仕出し弁当を提供する料理店

  • 給食事業を行う病院や福祉施設

これらの業種において、特定技能外国人は多様な業務に従事することができます。

雇用形態

特定技能外国人の雇用形態は、原則として直接雇用であり、派遣や請負契約としての雇用は認められていません。雇用期間については、特定技能1号は最長5年、特定技能2号は上限なしです。

また、雇用主である外食業の経営者が、特定技能外国人と雇用契約を交わす際には、業務内容、勤務時間、給与、休暇制度などを明確化する必要があります。

特定技能者が担当できる業務

特定技能外国人が担当できる業務を大別すると、「飲食物調理」「接客」「店舗運営」の3つです。主な仕事内容を表にまとめて紹介します。

業務区分

主な仕事内容

飲食物調理

・食材仕込み

接客

・席への案内、

店舗運営

・店舗内の衛生管理全般

実際には、特定技能外国人の技能レベルや経験に応じて、担当できる範囲が異なります。

報酬に関する決まり

特定技能外国人の報酬は、日本人と同等以上であることが義務付けられています。これは、不当な低賃金での労働を防止し、外国人の労働者の権利を保護するための措置です。

特定技能「外食」は、外食産業の人手不足解消の一助になるだけではなく、多様な人材の活躍を促進する制度でもあります。雇用主は制度を正しく理解し、適切に活用する必要があることを覚えておきましょう。
参考:「特定技能制度|出入国在留管理庁

特定技能「外食」を受け入れるためには

特定技能外国人を受け入れるためには、飲食店側もさまざまな条件をクリアしなければなりません。特に押さえておきたいポイントは、以下の3つです。

  • 特定技能者の受け入れ基準をクリアする

  • 食品産業特定技能協議会に加入する

  • 受入れ企業の義務と禁止事項への理解

これらの決まりを遵守することで、特定技能外国人と良好な関係を築いて、円滑な受け入れを実現できるようになるでしょう。

特定技能者の受け入れ基準をクリアする

外食業が特定技能外国人を受け入れるためには、以下の基準を満たす必要があります。

受入体制

特定技能外国人が働ける体制が整備されている

雇用条件

特定技能外国人の雇用条件が、日本人と同等以上であること

法令遵守

労働関係法令を遵守していること

適切な運営

過去5年以内に出入国・労働法令違反がない

上記に加えて、特定技能外国人が入国する前に必要な手続きを行い、在留中は生活や業務に関する支援を行わなければなりません。関係機関に特定技能外国人の受け入れ状況を定期的に報告する義務もあります。外国人の支援に自信がない場合、支援を登録支援機関に委託することも可能です。

食品産業特定技能協議会に加入する

外食業が特定技能外国人を職場で受け入れるためには、食品産業特定技能協議会への加入が必須です。協議会は、特定技能制度の適切な運用を目的に、12分野ごとに所管省庁が設置した機関であり、構成員の連携や制度・情報の周知、法令遵守の啓発などの役割を担っています。

そんな食品産業特定技能協議会への加入手順は以下の通りです。

  1. 協議会のWebサイトから、加入申請書をダウンロードする。

  2. 加入申請書に必要事項を記入し、必要書類を添付して協議会に郵送する。

  3. 協議会による審査を経て、加入が認められる。

協議会への加入は、特定技能の在留資格申請前に行いましょう。

受入れ企業の義務と禁止事項を理解する

特定技能外国人を受け入れる外食業の経営者は、特定技能外国人に対して以下の義務を遵守する必要があります。

義務

具体例

適切な労働条件の確保:

労働基準法を遵守し、労働時間、休日、給与などを適切に管理する。

安全衛生管理

安全衛生を確保し、労働災害の防止に努める。

差別の禁止

国籍、人種、性別などによる差別を行わない。

契約内容の遵守

特定技能外国人との間で締結した雇用契約の内容を遵守する。

また、以下の行為は禁止されています。

禁止事項

具体例

接待

特定技能外国人に対する不当な接待(風俗営業法で規定された違法な接待など)。

金銭の要求

特定技能外国人に対する不当な金銭の要求。

強制労働

特定技能外国人に、強制的な労働をさせること。

人権侵害

特定技能外国人の人権侵害。

特定技能外国人と良好な関係を築き、円滑な受け入れを実現するためには、これらの義務と禁止事項を遵守しなければなりません。

参考:「特定技能制度|出入国在留管理庁

特定技能「外食」の雇用の流れ

特定技能「外食」を取得した外国人を雇用したい場合、外国人側にも雇用主側にもクリアしなければならない条件や、行わなければならない手続きがあります。主なポイントは、以下の3つです。

  • 雇用予定の外国人本人が特定技能試験に合格する

  • 特定技能雇用契約の締結と支援計画の作成を行う

  • 各種申請が下りたら就労スタート

それぞれのステップで行わなければならない内容を理解することで、スムーズに外国人材を雇用できます。ぜひ参考にしてください。

雇用予定の外国人本人が特定技能試験に合格する

特定技能制度では、外国人が試験をパスしなければ「特定技能」の在留資格の許可を受けられず、当然雇用主も受け入れることができません。しかし、特定技能の試験開催日数は年に数回と限られていて、合格者のみに絞って求人を出しても集まらない可能性が考えられます。

そのため、試験合格者以外も選考対象にして一旦求人募集を行い、合格を条件に内定を出せば、効率良く採用活動を進められます。特定技能1号と2号の取得要件は以下の通りです。

要件

特定技能1号「外食」

1.18歳以上であること。

特定技能2号「外食」

1.複数のアルバイト従業員や特定技能外国人等を指導・監督しながら接客を含む作業に従事し、店舗管理補助者としての2年間の実務経験を積んでいること。

労働を認められていない外国人の雇用や、不法就労のあっせんが発覚した場合、外国人本人だけでなく雇用主にも重い罰則が科されます。受け入れる際には必ず身分確認を行い、外国人雇用状況の届出を提出しましょう。

参考:「外国人の適正雇用について|警視庁

特定技能雇用契約の締結と支援計画の作成を行う

選考を経て実際に特定技能外国人を雇用する際、以下の手続きを行う必要があります。一般的な日本人の雇用にはない手順が存在することを覚えておきましょう。

必須事項

内容

特定技能雇用契約の締結

雇用条件や業務内容などを定めた契約書を作成する。

支援計画の作成

特定技能外国人の日本での生活や業務をサポートするための計画を作成する。

事前ガイダンス

特定技能外国人に対して、日本での生活や業務に関する説明を行う。

健康診断の実施

健康診断個人票の提出でも可。

各種申請が下りたら就労スタート

資料が揃ったら「在留資格認定証明書」を地方入国管理局に郵送して、在留資格申請を行います。在留資格認定証明書が発行され次第、特定技能外国人のもとに届きます。特定技能外国人が自国にある日本大使館または領事館でビザ申請を行い、手続きが完了すれば、特定技能外国人は晴れて日本で働けるようになります。

外食産業で特定技能外国人を採用するならグロハブにおまかせ

人手不足が深刻化する飲食業界で、特定技能「外食」を含む外国人労働者の採用が積極的に進められています。自社でも採用したいけれど、受け入れ方がわからなかったり、ビザの手続きや文化の違いによるトラブルが心配だったりする方にとって頼りになるのが、「グロハブ」です。

グロハブ」は、AIを活用して企業の求人ニーズと、多様な人材紹介会社が持つグローバル人材をマッチングするサービスです。外国人材の採用や選考プロセスにおける課題をワンストップで解決します。グロハブを活用すると、以下のようなことが可能となります。

  • 多数の外国人求職者の中から、自社の求める条件に合った人材を見つけられる

  • 外食業の経験豊富な人材や、多言語対応可能な人材といったリクエストにも対応可能

  • 選考における連絡や面接調整、問い合わせなどの対応をワンストップで解決 など

さらに、「グロハブ」ではビザの申請や契約の取り交わしなど、煩雑な手続きもサポートしています。

初めて外国人を雇用する企業様にも多くの導入実績があるため、飲食店における人手不足の解消や、外国人労働者の採用をより効率化したいと考えている方はぜひ一度お問い合わせください。

仲思遥

株式会社Linc

代表取締役社長

1991年生まれ、中国遼寧省瀋陽市出身。高校卒業後日本へ留学。
慶應義塾大学法学部卒業後、野村證券の投資銀行部門にて国内外のIT業界におけるM&A及び資金調達業務に従事。
自身が外国人ということもあり、急激に少子化が進み労働需要が高まる日本において外国人材が活躍でき、多様性と包容力溢れる社会を実現すべくLincを創業。
日本初・外国人材に特化した採用、選考管理、定着支援をオールインワンで実現するAIプラットフォーム「グロハブ」を運営。

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