
2023.08.16
TechMagicによる革新 - 渋谷スペイン坂の「oh my DOT」で体験する未来の飲食
飲食店最前線巡りⅡ渋谷スペイン坂にある「oh my DOT(オーマイドット)」。こちらはロボットを活用して調理する「カスタマイズヌードル」の専門店です。飲食店や食品メーカーの調理用ロボットの企画・開発を行うTechMagicがオープンしました。同社代表の白木裕士さんに、店づくりや出店の狙いをインタビューしました。

話を聞いたTechMagic代表の白木裕士さん
10種類のスープ×3種類の麺で組み合わせは無限大の「カスタマイズヌードル」
―「oh my DOT」で食べられる「カスタマイズヌードル」とは?
白木さん:10種類の「DOT(ドット)」と呼ばれる固形スープと3種類の麺の組み合わせで好みの1杯が楽しめるというもの。ラーメンでもうどんでもパスタでもない、新しい麺料理です。「DOT」は「チャウダー」「マーラー」「ゴマ」「カレー」など、様々な味を用意しており、一食につき3種類まで混ぜて楽しめるので、自分ならではのカスタマイズを楽しんでほしいですね。スープだけでなく、麺も「ホンコン麺」「フォー」「ショートパスタ」の3種類からチョイスできて、さらにコンディメントバーにある5種類のフレーバーオイルを好きにかけることができて、味のバリエーションは無限大です。

―それらはロボットが調理してくれるとか?
白木さん:はい。当店では当社開発の調理ロボットが活躍します。注文はタッチパネルのセルフ式で、そこで選んだ「DOT」をアームロボットがピックアップし、あたたかい出汁に溶かしてスープにする工程はロボットが行います。ロボットはガラス張りにして置いているので、お客様はその調理の様子を見ることができます。麺を鍋に投入したり、盛り付けは人間のスタッフが行います。

―ロボットを使うことで人員の配置はどのようになるのでしょうか?
白木さん:本来はスタッフ1人でも回せるような設計ですが、防犯上、朝と夜は2人体制にしています。当社の開発能力上、すべてロボットで自動化することも可能ですが、予算やメニュー構成、店舗スペースの兼ね合い、ドリンクも充実させたかったことなどから、麺を茹でたり盛り付けたりする部分は人が行うオペレーションにしました。
―運営するTechMagicとは、どんな事業内容の企業ですか?
白木さん:飲食店や食品メーカーの調理用ロボットの企画・開発を行っています。代表的なところですと、カフェチェーンの「プロント」や、「プロント」の新業態「エビノスパゲッティ」でパスタの調理ロボットを導入していただいています。

業態開発は「挽肉と米」や「麺屋武蔵」などのヒットメーカー達が参戦
―この業態アイディアはどのように生まれたのでしょうか?
白木さん:実は業態開発にあたっては、元・一風堂の社長も務めた清宮としゆきさん(ランプ株式会社代表取締役社長)、コピーライターの小西利行さん(株式会社POOL代表取締役社長)、「麺屋武蔵」の矢都木二郎氏さん(株式会社麺屋武蔵代表取締役社長)の3人に入ってもらっています。清宮さんと小西さんは連日大盛況のハンバーグ専門店「挽肉と米」のプロデューサーとして知られていますね。もともとこの「カスタマイズヌードル」は彼らが温めていたアイディアで、そこに私達の調理ロボットを組み合わせたら面白いんじゃないか、とスタートしました。
―御社の本業は調理ロボットの企画・開発ですが、飲食店を直営する狙いは?
白木さん:確かに当社はメーカーですが、自社の製品を多くの人に認知してもらうためのフラッグシップとして今回の「oh my DOT」をオープンしました。とはいえ我々には飲食店のノウハウがないので、今回は清宮さん、小西さん、矢都木さんといった錚々たるプロフェッショナル達に入ってもらったというわけです。今後もまた外部の方々と共同で業態づくりなどのプロジェクトに取り組めたらと思っています。

客層は9割が海外の人!
―お客様の反応はいかがでしょうか?
白木さん:これまで調理ロボットと言えば厨房内で黒子として活躍するイメージでしたが、「oh my DOT」ではガラス張りでロボットが動く様子がよく見える設計にして、「見せる」ロボットとしました。やはりお客様も単なる食事ではなく、ロボットの調理風景を見るのも含めて楽しんでいるようです。
客層はどうでしょうか?
白木さん:客層は海外のお客様が圧倒的に多く、ちょっとした観光スポットになっています。今日のお昼どきには9割が外国人のお客様で満席になりました。もともと海外の人をメインターゲットに定めていて、オープン時も海外に強いインフルエンサーを招待して拡散してもらいました。いずれ海外でこの業態を展開したいとも考えており、そのきっかけにもなればと思います。
―ありがとうございました。

大関 まなみ
フードスタジアム
編集長
1988年栃木県生まれ。東北大学卒業後、教育系出版社や飲食業界系出版社を経て、2019年3月より飲食業界のトレンドを発信するWEBメディア「フードスタジアム」の編集長に就任。年間約300の飲食店を視察、100人の飲食店オーナーを取材する。













































