FoodDeployのロゴ

ほぼ毎日更新!!飲食店のDXを後押しするWEBマガジン

2023.07.12

大手チポトレがアボカド加工ロボット「Autocado」のプロトタイプをテスト中 

海外飲食DXニュース

飲食店の配膳や調理作業のロボット化が進み、ロボットに仕事を奪われるのではないかと危惧する話が聞かれます。

しかし、本来のロボット化の目的は、人がやりたくない作業や、時間や労力ばかりかかる業務をロボットにこなしてもらうことです。

つまり、人とロボットが協働して業務をする「コボティック」が理想と言えるでしょう

2023年7月12日、チポトレ・メキシカン・グリル(以降チポトレ)は「Autocado(オートカド)」と呼ばれるアボカド加工ロボットのプロトタイプのテストを開始したと発表しました。

Autocadoは、多くのスタッフが避けたがる「ワカモレ(アボカドベースのソース)」の下準備を自動化します。下準備とはアボカドの皮むきや種取り作業です。

このような作業は、スタッフが避けている単純作業であり、ロボット化が歓迎される分野と言えます。

したがって、より効率的な業務遂行と快適な職場環境の確立のためにAutocadoがテストされていると言えるのではないでしょうか。

やりたくない作業のために開発されたAutocado

Autocadoからアボカドを取り出す

出典:-A-ROBOTIC-SOLUTION-TO-GUACAMOLE-PREP

チポトレが発表したアボカド加工ロボット「Autocado(オートカド)」は、一般的な業務を自動化する従来のロボットとは異なるアプローチを取っています。

わかりやすくするため開発の背景と性能に分けて解説します。

Autocadoの開発背景

アボカド加工ロボット「Autocado(オートカド)」は、単なる業務の効率化や自動化だけでなく、人が嫌がる作業を代わりに担当するのが目的となっています。

つまり、食洗機や洗濯機のように、必要だけれども手間と時間がかかり、やりたくない作業の自動化に近いかもしれません。

開発元であるロボティクス企業「Vebu(ヴェブ)」は、チポトレ用にオーダーメイドの協働ロボットを製作しています。

同社は、開発の過程でチポトレのトレーニングマネージャーと協力して、料理の作業工程を分析。

スタッフの労力がかかり、好まれていない作業を特定し、そのうえで開発しています。

そのため「Autocado」は、人が嫌う作業だけ担当するロボットと言えるでしょう。

要するに、人から仕事を奪うのではなく、より快適にキッチンで働くため開発されたロボットです。

Autocadoの性能

Autocadoは、キッチンスタッフが嫌がるワカモレ(アボカドベースのソース)の下準備作業を自動化します。

具体的な機能としては、アボカドの皮を剥く作業や種の取り出し、そしてカットまでを行います。

カットされたアボカドはAutocado本体の下部にあるボウルに収集され、キッチンスタッフはボウルを取り出すだけです。

ワカモレ

カットされたアボカドに必要な材料を加えれば、ワカモレの調理がスタートできるため、作業時間を大幅に短縮できるでしょう。

ただし、Autocadoは現段階ではプロトタイプであり、カリフォルニア州にあるチポトレのセンターでテスト中です。

開発元であるVebu(ヴェブ)のチームは、処理速度の向上を追求し、最終的にはワカモレの下準備時間を50%短縮することを目指しています。

現在のチポトレの店舗では、1回分のワカモレの下準備に約50分かかると言われています。

Autocadoが店舗に導入されれば、スタッフの下準備にかける時間が大幅に削減され、その代わりに接客対応やサービスの向上に注力できることでしょう。

自動化に熱心なチポトレ・メキシカン・グリル

自動チップ製造ロボット「Chippy」をテスト

出典:CHIPPY

チポトレは、アメリカを中心に全世界で約1,800店舗を展開するファストカジュアルチェーンです。

キッチン業務の自動化に熱心に取り組んでおり、2022年3月にMiso Robotics(ミソ・ロボティクス)社の自動チップ製造ロボット「Chippy」をテスト運用しています。

さらに2022年には、ベンチャー基金「Cultivate Next」を立ち上げ、飲食店に関わるテクノロジーやイノベーションにつながる企業に資金提供を行っています。

今回、提携したVebuにも「Cultivate Next」を通じてチポトレが投資をしていました。

企業と従業員にプラスになるロボット化を進めるチポトレ

調理作業の自動化

メキシコ料理のチェーン店であるチポトレが、アボカド加工ロボット「Autocado(オートカド)」のテストを発表しました。

Autocadoは、スタッフが避けたがる作業を担当するロボットであり、従業員の数を減らすことを目的とする一般的なロボットとは異なる狙いを持っています。

飲食店向けのロボット導入のニュースが相次いでいますが、本来のロボット化の目的は従業員の削減ではなく、作業負荷の軽減にあります。

チポトレが現在テスト中の「Autocado」は、より快適な労働環境を提供し、接客サービスの向上に寄与するロボットと言えるでしょう。

参考サイト

-A-ROBOTIC-SOLUTION-TO-GUACAMOLE-PREP

Vebu Labs | Helping Humans Do More

Autocado | Vebu Labs x Chipotle

CHIPOTLE PARTNERS WITH VEBU TO TEST AUTOCADO PROTOTYPE A ROBOTIC SOLUTION TO GUACAMOLE PREP

Mexican Food - Restaurant & Catering - Chipotle Mexican Grill

-CULTIVATE-NEXT

Robotic Automation for Restaurants | Miso Robotics

News Briefs | Hospitality Technology

Chipotle Tests 'Autocado" a Guacamole Prep Robot - Food On Demand

前田淳一郎

グラフィック制作カタパルト

代表

1983年岐阜県生まれ。プログラマー、整備士、物流と転職し、日本橋で寿司職人の世界に入り、立ち食い寿司屋の店長になる。原価の高いをいわれる寿司で、原価調整と材料管理を徹底し、原価を平均25~30%に抑える。その後カナダで移民に挑戦し、現地の海上コンテナのフォワーダー企業に勤める。帰国後に外資系に勤務。
2020年より、Webライターをしながら世界の新しい「食の常識」を発信中。

記事をシェアする