
2024.10.30
【竹田クニ】テクノロジーが可視化する飲食店の「稼働」と「伸びしろ」
竹田クニのインサイトキャッシュレス、スマホ/タブレットオーダー、配膳ロボットなど、テクノロジー活用は加速度的に浸透してきましたが、
レストランテックには、さらに業績向上に対してまだまだ多くの可能性を秘めていると考えられます。
すでに販促では成果が出ている事例も多くありますが、店の「稼働」にメスを入れホール全体のマネジメントを科学的に向上させる取り組みが出始めています。
スマホオーダーシステムの効果
スマホ/タブレットオーダーシステムの活用は特にアフターコロナにおいて加速がついた印象があります。
導入理由としては、人手不足を背景に「オーダーテイク業務の削減」「ホール人数削減」が最も多いと考えられますが、
LINEアプリ上で稼働するシステムでは販促での活用
リッチコンテンツによる新たな注文体験の創造
様々なバックヤードシステムとの連携による業務革新
など各社・各サービスで様々な世界観がありますね。

これらのどのやり方・どの世界観が「正解」というものではなく、店の業態、課題によって最適なものを選ぶことが大切であります。
「稼働」を可視化し、「伸びしろ」を創り出す!
レストランテックによるイノベーションとして、筆者が最近注目しているのが「稼働」のマネジメント。
「稼働」を可視化することにより、業績の「伸びしろ」を顕在化させ、そのための戦略・戦術を新たに打ち出す、というものです。
プロフィットツリーから考える「稼働」の「伸びしろ」
写真は、とある商業施設内にある行列が絶えない繁盛店の実際の写真。

筆者は写真手前の4名席に案内されたのですが、周りを見回すと全部で50席ほどの店内で私のように「4名席に1名」の席が少なくとも6卓あるのです。
私の席後ろのガラス越しには15名ほどの行列があり、行列からの視線がイタかったことをよく覚えています。
こうした状況は皆さまもきっとご経験があるはず。
可動式の席を2つに分け2名席として使う
混雑時は「相席」をお願いする
人数によって順番が前後することをお願いし了承いただく
こうした工夫がなされれば、店の稼働率は上がり、業績向上への効果があると思われますよね。
もっとも、集客に心配がいらない人手が多い商業施設内&人気店であるがゆえに、スタッフが問題意識を持っていない…
という問題もあるかもしれません。
「稼働」を可視化し、業績向上に繋げるレストランテック
こうした問題に、レストランテックが活用できます。
店舗管理ツールにある「来店管理」機能を使って、卓の滞在時間、着席人数がリアルタイムで表示され、また各卓の「稼働率」データを蓄積することが可能。配席ミスの傾向や、曜日や時間帯別の組人数傾向分析によって最適な配席を実現するための有効なデータとなります。


出典:株式会社リクルート 「レストランボード」WEBサイト
プロフィットツリーで考える「伸びしろ」
下図はおなじみの「プロフィットツリー」。
企業・店舗によって書き方・用語は若干異なるケースがあるかと思いますが、概ね構造は同じかと思います。

こうしてみると、上記の例は「配席効率」「回転数」に影響を与えている事象と言え、それを科学することによって配席のルール化、従業員教育などによって改善できる可能性が非常に高いと言えます。
プロフィットツリーは飲食店経営者であれば誰もが知っているものかもしれません。
しかしながら、そこに問題課題があるかどうか…可視化、課題化出来ている経営者・店長は必ずしも多くは無いと考えられます。
現場で起きている現象・事象を観察し、レストランテックのチカラで、こうした「構造」に着目し、アプローチすることは飲食店、外食産業の経営が、より科学的に進化することに大きく貢献できるものだと考えられます。
テクノロジー活用の機運は年々高まっていますが、飲食店も、ベンダーも、新たなイノベーションを目指していきましょう!

竹田クニ
株式会社ケイノーツ
代表取締役
早稲田大学商学部卒業後、1988年株式会社リクルート入社。HR事業、旅行情報事業の営業部長、じゃらんリサーチセンターで地域活性事業のプロデューサー、経営企画部中長期戦略室などを経て2011年に飲食情報事業のシンクタンクHPGリサーチセンター(現・外食総研)の初代センター長に就任。計29年在籍の後、2016年に独立し(株)ケイノーツ設立。現在は外食マーケティングのスペシャリストとしてマーケティング、消費者の価値観変化、生産性向上などをテーマに記事執筆、講演活動、フードビジネス関連企業のアドバイザリー・顧問、食のビジネスマッチングなど活動中。






































