FoodDeployのロゴ

ほぼ毎日更新!!飲食店のDXを後押しするWEBマガジン

2024.06.19

CardFree社がSmart AI Upsellをリリース!飲食店のオンライン注文単価を大幅アップ

海外飲食DXニュース

オンライン注文で会計をする前に「お!」と思うおすすめがあったら、受け入れますか?

2024年6月12日、オンライン注文プラットフォームを提供するCardFree(カードフリー)社は、ホスピタリティ業界向けに「Smart AI Upsell(スマート・エーアイ・アップセル)」を発表しました。

アップセルとは、顧客が購入しようとしている商品より、少し高いメニューやセットを提案することです。

例えば、カフェでコーヒーを注文する際に、トッピングやサイズアップをおすすめされるのが典型的なアップセルといえるでしょう。

発表されたSmart AI Upsellは、AIが過去の注文データをリアルタイムで分析、パターンや好みを特定して顧客に最適な提案をするそうです。

これにより、Smart AI Upsellを導入した飲食店では、顧客がより多くの注文や上位のメニューを選びやすくなり、客単価の向上が期待できます。

Smart AI Upsellで飲食店のオンライン注文の単価アップ

Smart AI Upsellで飲食店のオンライン注文の単価アップ

今回発表されたSmart AI Upsellによって、変化がある飽きの来ないオンライン注文が実現します。

理由は、会計前に顧客にとって追加しやすい最適な商品をAIが提案してくれるからです。

単調なオンライン注文が変化のある顧客体験に

単調なオンライン注文が変化のある顧客体験に

これまでのオンライン注文は、目的の料理や商品を見つけて会計を済ますという、機械的な作業に近いものでした。

そのため、顧客が選ぶものはパターン化されやすく、変化を起こすにはクーポン発行や期間限定商品などのイベントに頼る傾向がありました。

しかし、Smart AI UpsellのようなAIを活用することで、顧客の注文パターンに変化を自動的に起こすことができるようになります。

もちろん、主に対象となるのは購入履歴が多い常連客になるでしょう。

AIが蓄積された過去データからパターンや好みを特定し、常連客がカートに入れた商品と組み合わせやすく、本人が好む提案を行うからです。

したがって、Smart AI Upsellは顧客単価だけでなく、満足度も高めることができると期待できます。

ビール醸造所で実証済みのAIアップセル

ビール醸造所で実証済みのAIアップセル

画像引用:Smart AI Upsell | CardFree Online Ordering System

CardFree社は今回の発表に先立ち、ビール醸造所「Tree House Brewing(ツリー・ハウス・ブリューイング)」と提携してSmart AI Upsellを導入、その有用性を実証しました。

同醸造所はアメリカ国内有数の醸造所の一つで、タップルーム(工場内バー)と飲食店を運営しています。

試験運用した結果、以前の標準的なアップセルと比較して326%の増加が見られたそうです。

他にも、複数の飲食店にSmart AI Upsellが導入され、その実績がプレスリリースで公開されており、一部を列挙すると以下の通りです。

  • QSR(クイック・サービス・レストラン)のコーヒー店ではアップセルが126%増加

  • 食事中心の飲食店でアップセルが30%から40%増加

以上のことから、Smart AI Upsellの有用性は証明されているといえるでしょう。

また、他社のオンライン注文プラットフォームであっても、Smart AI UpsellはAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェイス)を介して利用できるようになっています。

つまり、すでに他社のプラットフォームを使っている飲食店であっても、手軽にSmart AI Upsellの機能だけ導入が可能です。

飲食店のオンライン注文のアップセルは店頭接客よりシビア

飲食店のオンライン注文のアップセルは店頭接客よりシビア

前述のように、Smart AI Upsellのような機能を導入すれば、オンライン注文の売上拡大が見込めるものの、顧客満足度も比例して向上すると考えるのはリスクがあります。

理由は、アップセルによって顧客満足度にどれほどの影響を与えているか、店側で把握するのが難しいからです。

これはオンライン注文の問題といえるかもしれません。

例えば、店頭で注文する際に店員が美人(またはイケメン)だった場合、あまり食べる気がなくてもおすすめされて、サイズアップやセット注文を選んでしまうことがあります。

そして、食事を終えて店を出る際に、同じ店員から「ありがとうございました~!」と笑顔で言われるだけで、出費が増えたことに対する不満よりも満足感が勝ることが珍しくありません。

読者の中には、経験がある人もいるのではないでしょうか。

このように、表面的には見えてこない店頭での接客サービスの効果が、オンライン注文では起きません。

そのため、アップセルでおすすめされた料理やセットメニューで確実に顧客の満足感を上げておかないと、不満だけが残るリスクがあります。

当然、そのまま顧客が離れてしまう場合もあるでしょう。

したがって、AIがおすすめした内容で顧客満足度が上がっているのかを継続的に数値で把握する必要があります。

その意味では、オンライン注文における顧客満足度の追求がよりシビアなものになるかもしれません。

CardFreeがAI活用のアップセル機能を発表

CardFreeがAI活用のアップセル機能を発表

6月12日、CardFree社は、飲食店の客単価と満足度の両方の向上を目指す「Smart AI Upsell」を発表しました。

Smart AI Upsellは、オンライン注文で顧客が買いたい商品と過去データをAIが分析して、おすすめのメニューやセットを提案する機能です。

その結果、顧客単価を伸ばして持続的な収益性アップと、顧客関係の強化を目指します。

ただし、AIを活用したアップセル機能を導入することで、満足度を確実に上げておかないと、売込みを嫌って客離れが起きるリスクがあることも承知しておかないといけません。

したがって、AIが顧客の好みを的確に分析できているのかを飲食店はこまめにチェックする必要があるでしょう。

参考サイト

Smart AI Upsell | CardFree Online Ordering System

CardFree Announces New Smart AI Upsell Feature, Enhancing the CardFree Online Ordering Platform

前田淳一郎

グラフィック制作カタパルト

代表

1983年岐阜県生まれ。プログラマー、整備士、物流と転職し、日本橋で寿司職人の世界に入り、立ち食い寿司屋の店長になる。原価の高いをいわれる寿司で、原価調整と材料管理を徹底し、原価を平均25~30%に抑える。その後カナダで移民に挑戦し、現地の海上コンテナのフォワーダー企業に勤める。帰国後に外資系に勤務。
2020年より、Webライターをしながら世界の新しい「食の常識」を発信中。

記事をシェアする