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2024.05.27

AIレストランマネージャーNoryが1600万ドルを調達:飲食業界のDXを加速

海外飲食DXニュース

ヨーロッパの飲食業界でもAIを活用したプラットフォームが普及しています。

2024年5月22日、飲食店向けに管理プラットフォームを開発しているスタートアップ「Nory(ノリー)」が、シリーズAの資金調達で1,600万ドル(約25億1300万円)を確保したと発表しました。

Noryは、イギリスのロンドンとアイルランドのダブリンを拠点とするスタートアップです。

自社のプラットフォームを「AIレストランマネージャー」と呼び、飲食店を効率的なデータ駆動型の経営にするための支援ツールを提供しています。

このようなプラットフォームを導入すると、経験や勘に頼った飲食店経営から、データに基づいた客観的で効率的な運営が可能になると期待されています。

AIを搭載したプラットフォームが飲食店経営に必須ツールになる日も近いかもしれません。

飲食店経営の意思決定をデータ駆動型にするプラットフォーム

飲食店のDX化で必須となるAI搭載のプラットフォーム

Noryは飲食業界の成功をシステム化して、飲食店経営者に有利な状況を作ることを使命にしています。

そのためにNoryは、独自のAIを搭載したプラットフォームを開発し、オーナーが経営で方向性や事業改善をする際の判断材料を提供します。

AIレストランマネージャーと呼ばれるプラットフォームの機能

AIレストランマネージャーと呼ばれるプラットフォームの機能

NoryのAI搭載プラットフォームは、ビジネスインテリジェンスの機能が備わっており、経営者の意思決定をよりデータに基づいた説得力のあるものにします。

ビジネスインテリジェンスとは、集めた大量のデータをただ分析するのではなく、容易に解釈できるようにするためのツールです。

また、改善点を見つける際に有効とされており、メニューやサービスなどを変更する際に、経験や勘だけでなく、データ分析から得られる知見を加えることができます。

他にも、Noryのプラットフォームには在庫管理や自動給与計算、需要予測などの機能も備わっています。

特に需要予測では、データを分析して1時間ごとに注文される料理を95%の精度で予想ができるそうです。

プラットフォームの導入費用もホームページで公開されており、中小企業(2〜25店を持つ規模)向けでは1店舗ごとに月額349ドル(約5万5,000円)であり、導入しやすい金額といえます。

まとめると、Noryの提供する「AIレストランマネージャー」は、コスト削減と利益率の向上だけでなく、経営判断を考える際にも役立つツールといえるでしょう。

確保した資金でAIプラットフォームの機能強化と世界展開

確保した資金でAIプラットフォームの機能強化と世界展開

今回の資金調達では、ベンチャーキャピタルのAccel社が主導し、複数の既存投資会社が支援しています。

調達した資金1,600万ドルでNoryは、製品強化と世界展開を目指すと自社サイトで説明しています。

製品強化については、季節や消費者の行動、天気、イベントなどローカルなデータを考慮して、飲食店のスタッフ配置を最適化もできるようにする計画です。

世界展開に関しては、すでにヨーロッパと北米で複数の企業と提携していると説明しており、さらにNoryのプラットフォームを導入する飲食店が増えていくと予想されます。

したがって、今後は飲食店向けのAI搭載のプラットフォームを提供している世界的な大手企業や、アメリカのスタートアップと競合関係になるでしょう。

飲食店のDXで必須となるAI搭載のプラットフォーム

飲食店のDX化で必須となるAI搭載のプラットフォーム

今後、飲食店を運営する際には、店の経営状態を把握でき、データ分析ができるプラットフォームが必須となるでしょう。

理由は、オンライン注文やマーケティングなど顧客と直接的に接するフロントオフィス業務だけをデジタル化しても、十分な結果が得られなくなってきているからです。

これまで飲食業界では、ホームページだけ、オンライン注文だけという個別に断片化されたポイントソリューションが普及しました。

部分的なデジタル化

しかし、一部だけをデジタル化してもDXとしては不十分であり、在庫やシフト管理など裏方がアナログのままでは店全体の効率化ができません。

加えて、ここ数年のインフレで材料費や人件費が高騰し、今まで以上に飲食店が利益を出しにくい状況になりました。

そのため、中途半端なデジタル化が通用しなくなり、徹底したムダの削減と利益率の向上を追求しないといけない状況になっています。

その手段として、飲食店経営を一元管理できるプラットフォームに注目が集まっています。

また、過去のデータをAIが分析することで、経営上の意思決定が説得力のあるものになります。

つまり、これまで長年の経験や勘に頼っていた部分がデジタル化され、客観的に判断ができるようになったといえるでしょう。

AIを飲食店のマネージャーと見立てるNoryがシリーズAの資金調達

AIを飲食店のマネージャーと見立てるNoryがシリーズAの資金調達

5月22日、アイルランドとイギリスを拠点にしているスタートアップ「Nory(ノリ)」が、シリーズAの資金調達で1,600万ドルを確保したと発表しました。

Noryは自社製品を「AIレストランマネージャー」と位置付けて、収集したデータから飲食店経営に必要な知見が得られる仕組みを提供しています。

また、飲食店のバックオフィス業務である適量在庫や給与自動計算、需要予測をする機能も備えています。

今後は、調達した資金でスタッフ配置の最適化機能の開発や、事業規模を世界的に広げていく計画です。

これまで多くの飲食店では、予約管理やオンライン注文など、業務の一部分だけをデジタル化するツールが導入されてきました。

しかし現在では、飲食店経営に必要なデータを一元管理したり、意思決定をサポートしたりするプラットフォームの必要性が高まっています。

参考サイト

BIG NEWS FOR HOSPITALITY! NORY RAISES $16M IN SERIES A TO SPEARHEAD AI

Accel - Spearheading AI across the hospitality industry: our investment in Nory

前田淳一郎

グラフィック制作カタパルト

代表

1983年岐阜県生まれ。プログラマー、整備士、物流と転職し、日本橋で寿司職人の世界に入り、立ち食い寿司屋の店長になる。原価の高いをいわれる寿司で、原価調整と材料管理を徹底し、原価を平均25~30%に抑える。その後カナダで移民に挑戦し、現地の海上コンテナのフォワーダー企業に勤める。帰国後に外資系に勤務。
2020年より、Webライターをしながら世界の新しい「食の常識」を発信中。

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