
2024.05.07
次世代QSR配送!パイプドリームの地下を駆ける配送ロボットの秒速ピックアップシステム
海外飲食DXニュース仕組みはどうあれ、地下パイプを走る自律ロボットが料理を届けてくれるというサービスには心踊るものを感じませんか。
2024年4月23日、ハイパーロジスティックスを開発するPipedream(パイプドリーム)は、1300万ドル(約20億1860万円)の資金を調達したとLinkedInに投稿しました。

画像引用:Pipedream Raises $13M to Scale Underground Logistics
ハイパーロジスティックスとは、地中にパイプを敷設して小型自律型ロボットを走らせ、物品を届ける配送システムのことです。
Pipedreamは、調達した資金で飲食店向けの「インスタント・ピックアップ」サービスを強化し、都市用のミドルマイル・ネットワークの構築を進める予定です。
インスタント・ピックアップは、すでに試験導入が発表されており、いずれ一部の飲食店では数十秒で注文した料理を受け取ることが可能になるでしょう。
飲食店の外で料理が受け取れるインスタント・ピックアップ

画像引用:Pipedream Raises $13M to Scale Underground Logistics
強化されるインスタント・ピックアップは、QSR(クイックサービスレストラン)向けに設計された料理の配送システムです。
キッチンと受け取り口を地下パイプでつなぐ配送システム

インスタント・ピックアップは、店舗と屋外のポータル(受け取り口)の間を地下パイプで結び、内部に自律型ロボットを走らせて料理を運ぶ仕組みです。
飲食店のスタッフは、注文客がポータルの前に到着したらコンテナに料理を入れて、配送ロボットに運ばせます。
配送ロボットは、地下パイプ内を走ってポータルにコンテナを届け、注文客は料理を取り出すだけです。
Never have I been so confident that moving objects will be as trivial as moving data in less than 10 years.
— Garrett Scott 🕳 (@thegarrettscott) March 7, 2024
We’ll live in a world where anything can be anywhere at anytime. pic.twitter.com/phmaJ2wzLj
この配送方法の所要時間は、15秒以内という短時間であると説明されています。
また、敷設するのが敷地内で距離が短く、工事が容易で既存店舗にも低コストで導入可能となっています。
これにより、QSRは料理を受け渡す際のカーブサイドピックアップ(車中受け取りサービス)を高速化して、顧客に今まで以上の便利さを提供することができるでしょう。
予約注文で100件越えのインスタント・ピックアップ

Pipedreamによれば、インスタント・ピックアップの予約注文は100 件を超えているそうです。
その中にハンバーガーチェーンWendy'sも含まれています。
2023年4月にPipedream とWendy'sは、店舗にインスタント・ピックアップの試験導入に向けた提携を発表しました。
ただし、試験導入の時期については発表されていません。
しかし、今回の資金調達により、近いうちに具体的な時期が発表されるかもしれません。
まとめると、インスタント・ピックアップはミニサイズのハイパーロジスティックスであり、店舗外の注文客に対して迅速に料理を届ける新しいサービスになるでしょう。
都市内の配送を変えるミドルマイル・ネットワーク

画像引用:Pipedream Raises $13M to Scale Underground Logistics
インスタント・ピックアップの強化の次に計画されているのが、都市内に敷設するミドルマイル・ネットワークの構築です。
これは都市内にパイプを敷設し、小売店や飲食店、モールをオフィスビルなどと繋ぐ地下の物流インフラであり、迅速な物品のやり取りを可能にします。
すでにPipedreamは2023年12月にアトランタ郊外のPeachtree Corners(ピーチツリー・コーナーズ)市で、小売店からオフィスビルの内部をパイプで繋いでいます。
このプロジェクトでは、1.1マイル(約1.77km)にパイプを敷設して、テストを行ったそうです。
今後、ミドルマイル・ネットワークを敷設する都市を選び、今年度中に工事を開始、2025年春にはサービスの利用を開始する予定と説明しています。
計画通りにいけば、来年にはアメリカのどこかで建物内にいながら、注文した商品が迅速に届く都市が誕生するかもしれません。
19世紀に実在した地下パイプを使った物流インフラ

画像引用:The Beginnings of The Pneumatic Railway
Pipedreamが目指すハイパーロジスティックスは、一見アイディア倒れのように見えます。
ところが、物品をパイプで送るというアイディアは、19世紀にすでに実用化されています。
このシステムは「気送管ポスト」や「空気圧式チューブ配送システム」として知られており、1853年にはロンドン証券取引所と電信会社が地下パイプで結ばれていました。
1897年にはロンドンの42の駅を含む、長さは34マイル(約54km)になったとロンドンの郵便博物館のブログでは説明されています。
その後、ベルリンやニューヨークでも同様の仕組みは導入されました。

画像引用:The Beginnings of The Pneumatic Railway
容器に入れた書類や物品を空気の圧力で高速で送れたそうですが、サンドイッチや猫を送った例があるそうです。
しかし、地中にパイプを設置することは増設が困難になり、整備性の悪さやコスト高などの理由から20世紀にはほとんどが廃止されました。
現在では、建物内にパイプを通し、書類や現金、薬品などを容器に入れて特定の部屋に送る「エアシューター(気送管)」として一部の建物で利用されています。
例えば、コストコではレジから現金を送るためにエアシューターが設置されており、使っている様子を見た人もいるのではないでしょうか。
もちろん、Pipedreamのインスタント・ピックアップとエアシューターは用途や仕組みが異なります。
しかし、過去に物品をパイプで送るアイディアが実用化された事実がある以上、同社のハイパーロジスティックスの実現性は十分あるといえるでしょう。
特に短距離での利用には大きな可能性があります。
Pipedreamが飲食店に新しいピックアップの仕組みを提供予定

画像引用:Pipedream Raises $13M to Scale Underground Logistics
4月23日、スタートアップのPipedreamが1300万ドル(約20億1860万円)の資金調達を行いました。
このスタートアップは、ハイパーロジスティックスと呼ばれる地下パイプを使用して商品を運ぶ配送システムの実現を目指しています。
確保した資金は、店舗外に設置されたポータルで料理が受け取れる飲食店向けのインスタント・ピックアップと、都市規模でのミドルマイル・ネットワークの構築に向けて使用されます。
実現すると、注文した料理が数十秒で受け取れるサービスが誕生するでしょう。
早ければ、2024年中に店舗外で地下パイプを介して、料理を提供する飲食店が登場するかもしれません。
とはいうものの、19世紀に似た方法が実用化されていたと聞くと、このアイディアがそれほど奇抜でないと感じませんか。
参考サイト











































