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2022.11.28

ナイジェリアのスタートアップOrdaはアフリカの飲食店業務のデジタル化を目指す

海外飲食DXニュース

日本国内でも紙とペンを使い、注文を書いている飲食店はありますが、発展途上のアフリカではそれが普通です。

しかし、インフラも整っていない環境下でも使用できるオペレーティングシステムを提供しているのがナイジェリアのスタートアップOrda(オルダ)です。

2022年11月29日、Ordaはシードラウンドの資金調達で340万ドル(約4億7000万円)を調達したとガーディアン紙が報じました。

Ordaが提供しているオペレーティングシステムの特徴は、クラウド化していながらオフライン状態で使用できる点です。

そのため、一般的なデジタル化とは、やや毛色の異なるシステムを提供しているスタートアップといえるでしょう。

インフラも設備投資もままならないアフリカの小規模飲食店

Ordaは、クラウド化されたオペレーティングシステムを小規模や地方の飲食店に集中的に提供して、アフリカ全体で飲食店業務のデジタル化を推進しています

アフリカにおいても、大手チェーン店ではデジタル化が進んでおり、先進国の飲食店と遜色のない設備を備えているケースが少なくありません。

しかし、飲食業界を占めるのは小規模または地方の店舗です。

これらの飲食店オーナーは、デジタル化のための高価な設備投資ができないケースがほとんどであり、昔ながらの手作業で注文や在庫管理をしないといけません。

さらに、アフリカではインフラ整備が不足している地域が多く、インターネット回線も安定していないことが一般的です。

こういった場所にある飲食店にOrdaは、オフラインでも使用できるオペレーティングシステムの導入を進めています。

実際にOrdaの提供しているシステムは、ナイジェリアとケニアの2ヵ国の小規模な飲食店で多く採用されているそうです。

また、提供している製品は、現場の需要を満たせるだけの完成度があると海外メディアが評価しています。

使用環境に配慮したOrdaのオペレーティングシステム

出典:Orda Africa - The Operating System To Power Your Entire Food Business

Ordaのシステムはインターネット回線の通信状態が不安定なエリアであっても、オフラインで利用できる設計です。

そのため、インターネットに接続できなくても店舗運営には支障がありません。

しかも、在庫管理だけでなく、KDS(キッチン・ディスプレイ・システム)や会計ソフトなども含まれています。

また、フードデリバリーのChowdeckBolt FoodGlovoなどの注文管理もできます。

システムの利用料は1.54ドル(約213円)、7.69ドル(約1066円)、30.76ドル(約4266円)の3つのプランが用意されており、低予算であっても導入が可能です。

将来的にOrdaは、オペレーションだけでなく、事業者への資金の貸付と返済に関する機能を追加して、資金調達ができるシステムを計画中です。

資金調達が可能になれば、飲食店のオーナーは手間をかけずに設備投資や事業拡大が可能となり、返済もシステムを通じて効率的に行えます。

今回、調達できた340万ドル(約4億7000万円)と、1月にプレシードラウンドで110万ドル(約1億5200万円)の資金調達をして、Ordaは合計で450万ドル(約6億2500万円)の資金を確保しました。

この資金を活用して、Ordaは規模拡大を目指し、2023年第1四半期の終わりまでに1,000軒以上の飲食店に自社サービスを提供する計画です。

クラウド化されたPOS市場に参入するスタートアップ

従来のPOSに代わり、クラウド化された新しいPOSシステムのマーケットシェアを握ろうと、新規参入や製品開発が頻繁に行われています。

次世代POS市場の規模は、2022年時点で119億9,000万ドルと評価され、2030年には277億1,000万ドルに達すると予想が出ました。

参入するスタートアップや企業は、独自の特徴を前面に出しながらデジタル化されたPOSシステムやプラットフォームを提供しています。

その中でもToast(トースト)社やMarginEdge(マージンエッジ)などが市場の獲得に動いています。

OrdaもこのPOS市場に参入しているスタートアップの1つです。

しかし、Orda対象としているのが、アフリカの小規模、または地域の飲食店向けに特化したシステムを提供しているため、大手と棲み分けができるかもしれません。

ナイジェリアの環境に適したオペレーティングシステムを提供するOrda

11月29日、ナイジェリアのスタートアップのOrdaは、シードラウンドの資金調達で340万ドル(約4億7000万円)を確保したと発表しました。

オフラインでも使用できるオペレーティングシステムを提供し、ペンと紙に代わる仕組みをアフリカの飲食店に普及させるために活動しています。

このオペレーティングシステムは、売上や在庫管理の業務を効率化するだけでなく、現地の環境に適した次世代のPOSシステムと言えます。

将来的に実装を予定している貸付機能が追加されれば、多くの飲食店が直面する資金繰りの課題も解決できるようになるかもしれません。

原典

Orda raises $3.4 million seed round to digitise African restaurants | The Guardian Nigeria News - Nigeria and World News — Business — The Guardian Nigeria News – Nigeria and World News

Orda raises $3.4 million to digitise African restaurants | TechCabal

参考サイト

Orda raises millions to digitize African restaurants with its cloud-based operating system • TechCrunch

Nigerian restaurant management platform Orda gets $1.1M wants to be the Toast of Africa • TechCrunch

前田淳一郎

グラフィック制作カタパルト

代表

1983年岐阜県生まれ。プログラマー、整備士、物流と転職し、日本橋で寿司職人の世界に入り、立ち食い寿司屋の店長になる。原価の高いをいわれる寿司で、原価調整と材料管理を徹底し、原価を平均25~30%に抑える。その後カナダで移民に挑戦し、現地の海上コンテナのフォワーダー企業に勤める。帰国後に外資系に勤務。
2020年より、Webライターをしながら世界の新しい「食の常識」を発信中。

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