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2023.12.22

飲食業界のデジタル化を牽引するASPIT:松野大地支店長が語る未来展望

飲食DXリーダーズ

導入店舗数8000 店舗を突破し、発注や売上、シフト、勤怠など飲食店のバックオフィスの管理をワンストップで利用できるため、外食店舗から大きな支持を受けている業務支援システム「ASPIT

今回は、コロナ禍でも導入店舗数を伸ばしているその秘訣と、同社が見据える飲食業界の未来について、同社の関西支店 支店長 松野大地さんにインタビューをしました。

自己紹介・自社紹介をお願いします。

アスピット入社13年目の関西支店 支店長 松野大地です。外食業界で仕事をするのはこの会社が初めてのまだまだひよっこです。前職は不動産売買の営業や、人材派遣会社の営業、あとカメラマンなんかもやっていました(笑)

アスピット自体が業務支援システムというとことで、お客さんのところに0からシステムをスクラッチで作っていくというものではなく、クラウド型のパッケージのソフトになっていて、一店舗のお客様から数百店舗のお客様まで3年間多種多様な導入支援をさせて頂きながらやってきてますので、13年と言えどそれなりに時代を追ってきたので、いろんな飲食店さんの運用であったり、さまざまなことを把握してきたのかなぁという感じです。

アスピットさんは、外食企業以外のお客様はいないのですが?

ほぼ99%が外食店さんです。中には勤怠の仕組みとかが安いので不動産屋さんがちょっと使ってみたい、というので入っていることはあります。外食産業に特化して20年間やってきているような会社です。業態も居酒屋からカフェからホテルから多様なお客様にご利用いただいております。

グループ会社の業務用食材卸の会社で、そこが受注業務にすごく悩んでいる時期があって、受注で紙ばかり来て電話も来る、という状況を簡素化するというのと、これを外食産業のために展開できないかということで、インターネットが普及し始めた2001年に安くいいシステムを導入できるということで始めたサービスです。

アスピット社の企業のミッション、ビジョンはどういったものですか?

インフォマートさんの受発注であるとか、あとは他社さんの勤怠ソフトであるとか、各種POSベンダーさんの販売管理システム、それらを各社専門でやらせているベンダーさんが100とすると、アスピットは80くらいしかないけれど、飲食店さんが単品単品で使っていくというよりも、一つの仕組みの中で簡易的な営業利益の算出のところまでを自動化させてしまって、飲食店さんが業務支援システムというものを安価に使っていただくことによって、本来の業務に集中をしていただく、というところを目指しています。

そうすることによって接客等に集中でき、来店されるお客様も心が豊かになり「飲食店って楽しいな」と感じていただけることに繋がっていくかと思いますので、業界全体に対しての最適な飲食環境を提供していくというところをミッションとしてやらせていただいています。

現在は、スタートアップベンダーさんがすごくいいものをたくさん作ったりされていることもありますし、システムの導入というのが簡易的にできる環境が整っていると思うので、だいぶ飲食店さんのITリテラシーに対しての敷居というのはだいぶ低くなっている気がします。

一方で「導入後に運用しているであろう」で結果としてうまく運用できていない、回っていないお客様いらっしゃったりするので、今後はシステムとサポートの両輪で誰もが使いやすいようなサービスを提供できる体制というのを来年度はしっかり作っていって外食産業をデジタル化していく上でのベストパートナーになるというのをビジョンとして掲げている会社です。

松野さんが13年前の入社ということですが、当時はまだ飲食業界はIT化されていなかったかと思うのですが、いかにして自社のプロダクトを拡販していったのですか?

営業代行といったものが当時はなかったので、まずは飛び込みであったりとか販売協力店さんですね、主にPOSレジのメーカーさんになるのですけれども、レジを売る上で日報管理としている、もしくは発注をFAXで行っているというアナログなお店さんに対してPOSを入れることに対して、多角的な分析ができないかというところで、弊社を担いでいただいて、一緒に営業をしていきました。当時は資料も紙で営業を行っていました。

今でもPOSベンダーさんからのご紹介が大変多くとても助かっています。

今でこそよく耳にするようになった「DX」という言葉ですが、飲食業界においてリテラシーが上がった瞬間というのはどのようなきっかけからだったと思いますか?

私が感じたのはコロナの時ですね。背景はいろいろあるのだと思うのですが、既存の業態一本ではダメだということで、皆さんがとにかくUber eatsとかテイクアウトなどに力を入れられた時に、タブレットを触る機会が増えたりとか、そういうのもあったと思います。あと、飲食店営業ができなかったというのがあるので、この期間に今後の社内体制とか管理業務の見直しなどを皆様が考えられたのか、その時に結構お問い合わせをいただいたのを覚えています。

実際にコロナ期間中に契約件数は伸びたんですか?

実際には契約件数は上がってはいるんですが、退店・閉店も多かったので、実際にグラフと見ていただくと、そういう時期は数字が減っていくはずなのですが、新規契約は微増ですが増えていたような状況です。

今特に力を入れているサービスは何ですか?

人材不足のところは大きいと思うので、売上の事業予測のところのお問い合わせが多いので、その分野でのプロダクトを構築していくことは視野に入っています。食材発注やレシピ管理、など弊社がすでに持っているサービスと繋げていくこともできるので、そこから勤怠の管理機能も持っているんどえ、日々必要な人員組みを割り出して、生産効率を上げていくということはできるのではないかと思っています。

外食業界の魅力は松野さんは何だと考えていますか?

適度に距離感が近くて、業界全体が意外と狭い。その中で全国規模で情報共有がしやすかったり、意見が通しやすい、共有がしやすいという意味ですごく楽しい業界だと思います。

不動産の業界なんかだと広すぎて、自分の一意見なんかは通るレベルではないですけど、飲食業界は動けばいろんな方々と繋がれて、そこでさまざまな展開がしやすいというのが、まさにやり甲斐に繋がってると思います。

今の飲食業界の課題をIT目線でいうと何だと思いますか?

それでも、リテラシーはまだまだ低いかなという気がします。飲食業界以外の業界は「システムがこういうふうになっているからやらなければいけないんだ」という意識が強いのですけど、飲食業界は「入れたら便利になるんでしょ?」「何もしなくてもいいんだよね?」と思われている方が多いというのはあって課題かなと思います。

最低限の使い方を知らないと効果は発揮しないというところを以下に伝えてやっていただくか、なのでそのためのカスタマーサクセスの強化というはあリます。

職人気質的な人はそういうパターンが多いかと思いますが、「自分の仕事ではない」と思っているので意識が低い傾向があるのではないかと思います。今後は、そういう方もIT操作なども一貫してやっていける人材でないと飲食業界では通用しないというのはわかって欲しい、という感じですかね。

これまでのアスピットの提案というのは、数字がどれだけ向上・改善しますよ、といった経営者さん向けの提案が多かったのですが、結局システムを使っているのは現場の方々なので、先ほど申し上げた職人の方々などにもヒアリングをして、その人が何を成し遂げたいかなどを個々に合わせてニーズを聞いて専任の担当者が伴走するというのが基本かなと思っています。

今後、強化していく領域や分野などはありますか?

来年強化していくのが、他のベンダーさんから比べると弊社の拠点数が全国4ヶ所にあるので、そこでの現地対応、呼ばれた行くというのはこれまでもやってきたのですが、お客様も増えているところもあって、全てに対してこまめに見れているか、というところが問い合わせがないとまだまだフォローしきれていないところもあるので、来期はカスタマーサクセスの部署を大きくして、体制を立て直していこうという予定でいます。

お客様との「距離感を大切にする」というところをITベンダーでもやっていこうと思っています。

将来像、こういうふうに業界をしていきたいというのはありますか?

完全に理想像ですけど、競争理論は必要ですけど、人にとって不必要な業務、集計業務であったり何かの作成業務であったり、そういったものっていうのをまず無くしてあげて、本来飲食業というのはサービス業だと思うので、そこに専念できる環境というのを横の垣根なども取っ払った上で、「飲食業界のシステム」といったものの標準化みたいなことができると良いなと思います。

ありがとうございました。

【取材協力】

外食業務支援システム ASPIT

大山正

一般社団法人レストランテック協会

専務理事

1982年東京都生まれ。成蹊大学卒業後、各種広告関係営業、外食企業のプロモーション・広報を経て、2014年1月、31歳で外食メディア「フードスタジアム」フードスタジアム株式会社 代表取締役就任(2023年退任)。飲食店若手経営者の会「外食5G(現外食SX)」初代サポーター企業リーダー。2020年3月、株式会社ミライーツを設立。飲食業界における幅広い人脈、情報を持ち、「未来型飲食店経営」を提唱。自身でもゴーストレストランの実験店舗を運営し、中食・デリバリー導入による外食産業の生産性向上を提案している。

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