
2024.07.16
ConverseNowがValyantAIを買収:飲食店向けAI音声サービスの進化
海外飲食DXニュース接客対応だけでなく、スタッフ育成にも音声AIが役立つならお得感がありませんか。
2024年7月9日、音声AIサプライヤーの「ConverseNow(コンバースナウ)」が、同業のスタートアップ「Valyant AI(ヴァリアント)」の買収を発表しました。
ConverseNowは、音声AIを活用して飲食店に電話注文の自動サービスを提供するスタートアップです。
同社の音声AIは、自然な会話を再現し、顧客のニュアンスを検出して注文行動を予測、またアップセルを行うことで収益を最大化できるとされています。
一方、買収されたValyant AIも飲食店向けに音声AIサービスを提供していますが、両社には異なる強みがありました。
今回の買収ではConverseNowがValyant AIの技術を活用し、ドライブスルーの自動注文受付サービスの開発を加速させると発表しています。
また、飲食店スタッフにも音声AIによるサポートが提供されるようになります。
これにより、顧客満足度の向上だけでなく、スタッフの業務負担とストレスの軽減にも役立つ音声AIのサービスが誕生します。
買収で飲食店向けの音声AI自動受付サービスの開発が加速

ここでは、今回の買収に関する内容を以下の3つに分けて紹介します。
ドライブスルー自動化サービスで定評のあるValyant AI
同業でも得意分野が異なるConverseNow
飲食店のスタッフにもAIアシスタントを提供
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ドライブスルー自動化サービスで定評のあるValyant AI

買収されたValyant AIは、独自の会話型AIプラットフォーム「Holly AI(ホリー)」を飲食店に提供しており、ドライブスルーの自動化サービスで一定の知名度があります。
この音声AIは、独自のハードウェアを介してPOSシステムなど既存のドライブスルー通信システムに直接統合して利用できます。
また、アップセル機能も搭載されているため、注文客におすすめを提案し、単価を伸ばすことも可能です。
すでにアメリカのファストフードチェーンのCKEやドライブスルーで知られているCheckersなど複数店舗に導入され、運用実績があるサービスといえるでしょう。
同業でも得意分野が異なるConverseNow

ConverseNowは、Valyant AIと同様に音声AIによる自動サービスを提供していますが、特に電話対応や音声案内の分野に強みを持っています。
そのため、セルフサービスの小型売店など、音声案内が必要な場面にも対応できる拡張性の高さが大きなメリットといえるでしょう。
さらに、期間限定メニューや個数限定商品、在庫切れなどの条件付きのメニューにも、システムが迅速に対応可能です。
このような柔軟な対応は、メニュー管理ツールによって実現されていると説明されています。
また、アップセルの機能も備えているため、顧客単価の向上にも貢献できます。
ドライブスルー用の音声AIサービスも提供していましたが、ハードウェアの開発が遅れ気味だったと海外メディアは報じていました。
そこで今回の買収では、先行していたValyant AIの技術を取り込むことで、ドライブスルー用音声AIの開発を加速させると発表しています。
飲食店のスタッフにもAIアシスタントを提供

今回の買収でConverseNowが自社に取り込むのは、ドライブスルー用の音声AI技術だけでなく、Valyant AIが開発中の「AI従業員アシスタント」も含まれます。
この「AI従業員アシスタント」は、飲食店スタッフに音声で応える生成AIトレーニング・アプリケーションです。
スタッフが業務中に「AI従業員アシスタント」に質問すると、ハンズフリーで即座にAIからの応答を受け取ることができます。
つまり、スタッフは業務に関する質問の回答を即座に得られるため、ストレスの緩和や効率的な新人教育が可能になります。
この仕組みにより、従来よりも短期間で戦力化が見込めるのではないでしょうか。
このシステムを開発したのはValyant AIで、いくつかの飲食店では、すでに試験運用を行っているそうです。
AI従業員アシスタントは、2024年四半期末にリリースされる予定であり、ConverseNowからも提供されるため、飲食店での普及が見込まれます。
口頭で伝えていた店内のやりとりを音声AIが対応

近い将来、言葉によるやりとりの大半は、音声AIによって対応されるようになるでしょう。
特に、内容が一問一答のような決まった内容であれば、音声AIに聞いたほうが即座に問題や疑問が解決するため、わざわざ人に聞いて対応するより効率的です。
前述したValyant AIが提供を予定している「AI従業員アシスタント」は、“耳で聞く業務マニュアル” と言い換えることもできるでしょう。
もちろん、2024年現在では音声AIの実用性については疑問が残ります。
特に、飲食店向けの音声AI自動サービスは良くも悪くも注目を集めているからです。
アメリカのマクドナルドは、6月14日にIBMの音声AIによるドライブスルー自動化サービスの試験運用を中止すると発表しました。
理由は、音声AIによる注文受付の精度が目標より低い数値に留まったためです。
しかし、音声AIの技術は発展途上であり、開発が進むことでエラーなどの不具合が減少し、信頼性が確立されれば、飲食店の設備として普及していくと考えられます。
特に、受け答えの内容が限定されている場面においては、音声AIで対応するほうが当たり前と感じるようになるのではないでしょうか。
ConverseNowがValyant AIを買収しドライブスルーの自動化を強化

7月9日、飲食店に音声AIによる注文自動化サービスを提供しているConverseNowが、同業のValyant AIを買収したと発表しました。
この買収により、ConverseNowは開発が遅れていたドライブスルーの注文自動サービスを強化できる見込みです。
今後は、同社が提供している電話注文の自動サービスと併せて、強化されたドライブスルーの自動注文サービスが飲食店に提供されるでしょう。
さらに、飲食店スタッフ向けの音声AIによる業務アシスタントも追加される見通しです。
この音声AIによる自動化は、人件費削減というわかりやすいメリット以外にも、スタッフの教育費や手間の軽減にも期待されています。
そうなれば、音声AIは接客対応の自動化だけでなく、スタッフ育成やストレス緩和にも役立つツールになるでしょう。
すでにChatGPTにグチを聞いてもらってスッキリする人がいることから、将来的には企業の福利厚生の一環として重要になるかもしれません。
参考サイト
AI voice supplier ConverseNow acquires fellow provider Valyant AI










































