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2024.01.29

Aniaiが資金調達成功:キッチンロボットAlpha Grillで変わる料理人の役割

海外飲食DXニュース

キッチンロボットが普及すると、料理人はクリエイターに近い職業になっていくはずです。

2024年1月24日、韓国のロボティクス企業「Aniai(アニアイ)」が、プレシリーズAの資金調達で1200万(約17億7310万円)を確保したと発表しました。

同社は、調理ロボット「Alpha Grill(アルファ・グリル)」をハンバーガーチェーンに提供して、知名度を高めているスタートアップです。

開発したAlpha Grillは、ハンバーガーパティを上下から加熱できる両面グリルを備えており、効率的な調理を実現しています。

その性能は、最大8枚のパティを同時に調理でき、1時間に200枚焼けるそうです。

将来的にマニュアル化できる料理は、Alpha Grillのようなキッチンロボットが担当することになります。

一方で、マニュアル化が難しい料理を作る職人は、より高度なスキルを持つ人材として今以上に価値を持つようになるのではないでしょうか。

Aniaiは北米のレストランテック分野で規模拡大を目指す

Aniaiは北米のレストランテック分野で規模拡大

画像引用:Aniai Official- Robotic Kitchen

Aniaiは、今回の資金調達でAlpha Grillのソフトウェアのバージョンアップを計画しています。

具体的には、Alpha Grillの機能を強化し、パフォーマンスを向上させるためにクラウドベースの AI ソフトウェアを追加する予定です。

AIを活用することで、パティの色をリアルタイムにセンサーで識別して、焼き具合を評価できるようになります。

この強化されたAniaiのAI機能は、2024年5月にシカゴで開催されるフードサービス見本市「National Restaurant Association Show」で披露されます。

Alpha Grillをキッチンに導入すれば、加熱する際にパティをプレスしたり、裏返したりする作業の自動化ができて業務効率化が実現するでしょう。

キッチンロボ専用の製造施設で世界展開も目指すAniai

キッチンロボの製造施設を持つAniai

画像引用:Aniai Official- Robotic Kitchen

Aniaiは、韓国に専用の製造施設「Factory One(ファクトリー・ワン)」の立ち上げを予定しており、こちらの計画にも今回の資金を投入します。

初の製造施設であり、キッチンロボを大量生産して北米と世界市場への展開に勢いがつくでしょう。

Factory Oneは、年間1,000台以上のAlpha Grillを生産する能力があるとされています。

2020年に韓国に設立されたAniaiですが、2023年11月にはアメリカ・ニューヨーク市に進出。

続いて、ロッテリアやテイスティ・バーガー、フォルト・バーガーとの提携を発表しました。

同時に、Alpha Grillの予約注文500台を確保し、2024年第1四半期初めに配送される計画です。

すでに、2023年の第3四半期には、北米で複数のハンバーガーブランドでAlpha Grillの試験運用を行っています。

今後12ヶ月以内にAlpha Grill導入と初期展開を目標にしており、Factory Oneが予定通りの生産力を発揮できれば、早い段階でAniaiの計画が実現するでしょう。

キッチンロボの普及で単純作業は消滅しても料理人の仕事は残る

熟練したうなぎ職人の仕事

Alpha Grillのようなキッチンロボットが普及しても、プロの料理人の仕事がなくなるわけではありません。

もちろん、パティを焼くようなルーティン作業は自動化されたり、無人化されたりするでしょう。

一方で、食材から本格的な料理を作る料理人の役割は今後も必要になり、今以上に高い価値を持つ可能性もあります。

例えば、鮮魚を捌く職人や懐石料理を作る料理人、うなぎ職人など食材を見て、捌き方を変えたり、料理を変えたりする場合、キッチンロボは役に立ちません。

その場その場で方法を変えるような柔軟な対応はキッチンロボには不向きだからです。

食材で料理を変える職人

また、食材を切り、焼き(蒸す)、盛り付けという作業を1つのロボットでこなすのは現在の技術では困難です。

そのため、肉・魚・野菜など食材の状態によって料理を変えて、顧客に提供する飲食店では、キッチンロボの出番は限定的になります。

まとめると、料理人が単なる作業者から、食材から様々な料理を作れるクリエイターに近い職業になっていくといえるのではないでしょうか。

レストランテックの普及で料理人がさらにプロになる

レストランテック普及で自動化したキッチン

1月24日、韓国のロボティクス企業「Aniai」が、プレシリーズAの資金調達で1200万(約17億7310万円)を確保したと発表しました。

同社は、北米に進出しており、今回確保できた資金で、キッチンロボ「Alpha Grill」のバージョンアップと、製造施設の立上げを計画しています。

Alpha Grillのようなロボットが普及すれば、大手のハンバーガーチェーン店はますます少人数で店舗運営ができるようになるでしょう。

また、Alpha Grillに限らず、誰でもできる作業はロボット化され、専門的な技術を要する作業は人がやり続けることになります。

このような変化が起きれば、食材から多彩な料理が作れる料理人はクリエイターに近くなっていくでしょう。

原文

Aniai Closes $12 Million Pre-Series A Funding to Accelerate Production of Its Robotic Kitchen Solution

参考サイト

Aniai is bringing a burger-cooking robot to restaurants with $12M | TechCrunch

National Restaurant Association Show

アイコン画像引用:Aniai Closes $12 Million Pre-Series A Funding to Accelerate Production of Its Robotic Kitchen Solution

前田淳一郎

グラフィック制作カタパルト

代表

1983年岐阜県生まれ。プログラマー、整備士、物流と転職し、日本橋で寿司職人の世界に入り、立ち食い寿司屋の店長になる。原価の高いをいわれる寿司で、原価調整と材料管理を徹底し、原価を平均25~30%に抑える。その後カナダで移民に挑戦し、現地の海上コンテナのフォワーダー企業に勤める。帰国後に外資系に勤務。
2020年より、Webライターをしながら世界の新しい「食の常識」を発信中。

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