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2024.04.29

ジップラインによる飛行ドローン配送:次世代のフードデリバリーソリューション

海外飲食DXニュース

2025年から飛行ドローンによるフードデリバリーがさらに普及します。

2024年4月19日、飛行ドローンで自動配送システムを提供するZipline(ジップライン)は、100万件の商用ドローン配送を完了した初の企業になったと発表しました。

さらに、同社は2025年からP2(プラットフォーム2)システムを用いて、シアトル、ヒューストン、デトロイトの都市圏で自動配送サービスの開始を計画しています。

この計画には、複数の飲食店が含まれており、フードデリバリーにZiplineの飛行ドローンが使用される予定となっています。

日本ではまだ馴染みのない輸送手段ですが、飛行ドローンは飛行機とは異なり、騒音が少なく、離着陸のために長大な滑走路を必要としません。

そのため、地域を限定すれば日本でも選択肢としてあり得る輸送方法であり、過疎が進んだ地域では、有効な手段となる可能性があります。

2025年から複数の飲食店がフードデリバリーで飛行ドローンを使用

複数の飲食店がフードデリバリーで飛行ドローンを使用

画像引用:About | Zipline Drone Delivery & Logistics

商用ドローン配送で100万件を突破したZipline社は、世界最大規模の自律配送システムを提供し、医療品や日用品、料理を空から届ける企業になるでしょう。

来年から始まるシアトルなど都市圏での自動配送計画には、ベーカリーカフェのPanera Bread(パネラ・ブレッド)が含まれています。

計画では、シアトルにある一部の店舗のフードデリバリーで飛行ドローンが使用されるそうです。

Zipline社は、Panera Breadの親会社であり、アメリカ最大のフランチャイズFlynn Group(フリン・グループ)と提携しています。

同グループのブランドにはTaco BellやPizza Hut、Wendy'sなどがあります。

Panera Breadでの飛行ドローンを使ったフードデリバリーが成功した場合、他のブランドでも同様のサービスが始まるかもしれません。

他に、Jet’s Pizza(ジェッツ・ピザ)のフードデリバリーにもZiplineの飛行ドローンが使用されます。

Jet's Pizzaは、アメリカ22州で400店以上展開しており、本拠地であるデトロイトでの注文で使用する予定です。

飛行ドローンには、デトロイトスタイルのピザ2枚(四角形のピザ)とサイドメニューが積載可能とされるため、大抵の注文は一回で運ぶことができるでしょう。

飲食店以外にも、Memorial Hermann Health System(メモリアル・ハーマン・ヘルス・システム)の医療品の輸送にP2システムによるドローン配達が予定されています。

したがって、2025年からアメリカの一部のエリアでは、空から注文した品物が届けられるようになるでしょう。

飛行ドローンによる配達サービスの本格化

飛行ドローンによる配達サービス

画像引用:About | Zipline Drone Delivery & Logistics

Zipline社は、今後数年間でアメリカ10州の3,000万人以上に向けて飛行ドローンによる配達サービスを提供する予定です。

同社は、自律型飛行ドローンを使用してルワンダとガーナの遠隔地に血液やワクチンなど医療品を届けることで有名になりました。

2024年現在では、4つの大陸で同社のドローン配達が使用され、合計7,000万マイル(約1億1265万km)以上を飛行、1,000万個以上の製品を配送したと説明しています。

また、過去2年間では70%の配達を成功させたそうです。

日本国内では、2021年に豊田通商と提携し、2022年5月から長崎県の五島列島で医薬品のドローン配送事業を開始しました。

飛行ドローンを利用した配達サービスを提供しているのはZipline社だけではありません。

例えば、スタートアップの「Wing(ウイング)」は、フードデリバリー大手であるDoorDash(ドアダッシュ)と提携し、バージニア州のWendy'sの料理を飛行ドローンで配達しています。

以上のことから、今後アメリカでは飛行ドローンによる配達がより身近な配送方法として、普及する可能性が高いといえるのではないでしょうか。

インフラ化が期待される飛行ドローンによる配達

飛行ドローンによる配達

前述したように、アメリカでは飛行ドローンによる自動配送が広まりつつあります。

一方で2024年現在の日本では、飛行ドローンによるフードデリバリーには課題が多く、アメリカのような試験導入はまだ先のことになるでしょう。

特に都心では、電柱や電線が多く、配達するのが短距離であり、労働力も確保しやすいため、飛行ドローンによる配達は必要性を感じにくいかもしれません。

しかし、人口減少が進む過疎地では、現在のように1kg満たない物品をトラックやバイクを使って、頻繁に配達する体制を維持するのは困難です。

そのため、いずれは交通の便が悪い地域でトラック配送を行う場合は、追加の配送費用を請求しないといけなくなるかもしれません。

ところが、自律型の飛行ドローンによる自動配送であれば、安価な料金で提供が可能です。

また、自動車を使った配達と比べて、消費する燃料などリソースが少なく済み、人材の確保の問題や交通渋滞が起きる心配がありません。

したがって、いずれは日本でも飛行ドローンによるフードデリバリーが選択肢の1つになる可能性は十分にあります。

Ziplineがフードデリバリーでのシェア拡大を計画

Ziplineがフードデリバリーでのシェア拡大を計画

4月19日、Zipline社は飛行ドローンによる商用配達が100万件を超えた史上初の企業となったと発表しました。

同社は2025年からアメリカの複数の都市で飛行ドローンによる自動配送を計画中です。

計画には、提携している飲食店が含まれており、シアトルのPanera BreadとデトロイトのJet’s Pizzaのフードデリバリーに飛行ドローンが使用されます。

そのため、来年から一部のエリアでは、飛行ドローンが注文した料理を空から届けるフードデリバリーが身近な配送方法になっていくでしょう。

参考サイト

Zipline makes 1000000 commercial autonomous drone deliveries and expands U.S. deliveries to include Panera Bread Memorial Hermann Health System and Jet’s Pizza | Zipline Instant Delivery & Logistics

Memorial Hermann to Deploy Zipline’s Convenient Drone Delivery Service for Prescriptions and Medical Supplies | Memorial Hermann

ドローンで空の物流網を構築 次世代技術で暮らしをもっと豊かに、便利に | 豊田通商株式会社

前田淳一郎

グラフィック制作カタパルト

代表

1983年岐阜県生まれ。プログラマー、整備士、物流と転職し、日本橋で寿司職人の世界に入り、立ち食い寿司屋の店長になる。原価の高いをいわれる寿司で、原価調整と材料管理を徹底し、原価を平均25~30%に抑える。その後カナダで移民に挑戦し、現地の海上コンテナのフォワーダー企業に勤める。帰国後に外資系に勤務。
2020年より、Webライターをしながら世界の新しい「食の常識」を発信中。

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