FoodDeployのロゴ

ほぼ毎日更新!!飲食店のDXを後押しするWEBマガジン

2025.11.21

日本発のDXを世界へ。tacoms宮本氏が描く、テクノロジーで「半径5mの幸せ」を広げる未来

国内飲食DXニュース

「注文体験をもっと滑らかにしたい」
そう語るのは、株式会社tacomsの代表 宮本 晴太氏。創業から一貫して飲食店の課題と向き合い、デリバリー・テイクアウトの注文を一元管理する「Camel」の提供から始まり、進化を続けている。

株式会社tacoms代表 宮本 晴太 氏

2019年の設立以来、「発明で、半径5mの人を幸せに」というミッションを掲げてきたtacomsは、ITの最先端を走りながらも、足元にある飲食店の現場への深い共感と情熱を持ち続けている。
その成果の一つが、今年6月のモバイルオーダーシステム「Ordee」を提供するモバイルオーダーラボ社との経営統合、そして次世代のメニュー管理サービス「Menu Manager」の開発だ。

本記事では、宮本氏にtacomsが目指す飲食店の未来、そして彼が胸に抱く「日本発のDXを世界へ」という熱い思いについて、お話を伺った。

原点にあるのは「半径5mの幸せ」:現場に寄り添う温かい思い

「創業当初、私たちが掲げたミッションは『発明で、半径5mの人を幸せに』でした。これは、目の前の飲食店の皆さんが抱える課題を、ITの力で解決し、目の前の人をハッピーにしたいという、非常にシンプルな思いから来ています」

宮本氏の言葉からは、最先端のテクノロジーを扱いながらも、根底にあるのは人への共感であることが伝わってくる。

「店舗側オペレーションの課題を解決できるサービスを作ろうと思って始めたのが、『Camel』です。特にコロナ禍で、多くの店舗様からデリバリーやテイクアウトへの対応ニーズが増える一方で、オペレーション負荷がかかっているというご相談を多くいただきました」

現在、「Camel」「Ordee」は、「吉野家」「フレッシュネスバーガー」「くら寿司」など、全国20,000店舗に迫る飲食チェーンで活用されている。この実績は、彼らの「現場目線」の開発姿勢が認められた結果と言えるだろう。

 業界の壁を超えた統合:デリバリーと店内オーダーの力を一つに

2024年6月、tacomsはモバイルオーダーシステム「Ordee」を提供するモバイルオーダーラボ社と経営統合を実現した。
競合関係にあった両社が手を組んだ背景には、「飲食業界全体の課題を本質的に解決したい」という強い意志がある。

「『Camel』でデリバリーやテイクアウトの課題を解決してきましたが、店舗DXはそれで終わりではありません。店内注文体験や顧客接点をどう最適化するか。この問いに対する答えが『Ordee』との統合でした。両社の強みを掛け合わせることで、デリバリーから店内オーダー、バックオフィスまでを一気通貫で支援できるようになりました。」

また、tacomsはレストランテック協会への加盟を通じて、パートナー企業との共創の重要性を再認識したという。
「加盟して一番良かったのは、パートナー企業との“共創”の機会が格段に増えたことです。各社が得意とする領域を連携させることで、より多面的に飲食店の課題解決に貢献できると感じました。このネットワークから生まれたのが、次世代のメニュー管理サービス『Menu Manager』です。」

次世代のマスターデータ:売上と顧客体験を変えるMenu Manager

「Menu Manager」は、もともとモバイルオーダーラボ社で開発されていたサービスであり、今回の統合をきっかけに両社の顧客への提供が始まった。メニュー管理の煩雑さという、現場共通の課題を解決するために生まれたプロダクトだ。

「デリバリーのプラットフォームごとに異なるメニュー、地域や時間帯で変動する複雑な価格設定、そしてそれらをExcelで手動管理する膨大な手間。これらの課題が、店舗のオペレーションを圧迫し、利益を圧迫しています」

Menu Managerが目指すのは、これらの課題を一掃し、飲食店の「利益を最大化する」ためのメニュー戦略の実現だ。

「Menu Managerは、メニュー情報のハブとなり、複数のデリバリーやモバイルオーダー、POSへの情報配信を一元管理します。これにより、これまで難しかった時間帯や地域別の柔軟なプライシング戦略が可能になります。例えば、雨の日にデリバリー価格を上げる、ランチタイムは特定のセットメニューを推すといった戦略を、現場の負担なく実現できます。」

 日本発のDXを世界へ:「世界を救う」ための大きな志

宮本氏が描くビジョンは、日本の飲食業界にとどまらない。彼の視線は、既にその先の「グローバル展開」へと向かっている。

「日本の飲食業界は、人手不足、インフレといった課題に直面しています。これらを解決する中で、我々はデリバリーだけでなく、利益に直結する課題にも挑まなければなりません。その先にあるのが海外展開のサポートです」
tacomsは、日本で培った課題解決のノウハウを世界に広げる大きな志を持っている。

「私たちは、少子高齢化や人手不足といった課題に対し、AIとデータを活用した『All-in-One AI Platform』を開発しています。日本で成功した究極の効率化ソリューションは、必ず世界中の飲食店の課題解決に貢献できると確信しています」

「デリバリー・テイクアウトは、私たちにとってのスタートラインでした。今、飲食業界は大きな変革期にいます。私たちは、この変化をテクノロジーで支え、国内の飲食企業のグローバル展開、そしてフードテックの最先端を切り拓いていきたいと考えています。」

宮本氏の言葉の通り、tacomsの進化は、飲食店の未来そのものを形作っていくでしょう。tacomsが拓く新しい未来から、目が離せません。

株式会社tacoms

  • 会社所在地:東京都目黒区中目黒1-1-71 KN代官山本館9階

  • 事業内容:飲食店向けモバイルオーダー・POS・デリバリー注文一元管理システム開発・提供

  • 会社ホームページ:https://www.tacoms-inc.com/

  • 紹介サービス:https://www.camel-series.com/

山澤修平

一般社団法人レストランテック協会

代表理事

1980年北海道生まれ。携帯電話販社大手「コネクシオ株式会社」にて、営業戦略など様々な業務に携わり、その後、農業ITベンチャー「株式会社ファームノートでCSMの構築、営業拠点の立ち上げを行う。現在は日本最大のレストランテックコミュニティ「RT_Meetup」を主催する一般社団法人レストランテック協会の代表理事、一般社団法人日本飲食業経営審議会の理事、数多くのテックベンダーのセールスマーケティングの顧問業などに従事。全国各地の飲食経営者と生産者とテクノロジー企業をつなげる為、ホテル暮らし中心のアドレスホッパー生活を送っている。著書 同文舘出版「これからの飲食店DXの教科書」(2022年)

記事をシェアする