
2024.11.01
スターバックスで進む「顧客との関係性を密接にする」未来
イベントレポートこのセミナーで、スターバックスコーヒージャパン(以下、スターバックス)の濱野努氏が語るバックボーンにあるものは、「スターバックスにとってDXの目的とは、顧客との関係性を密接にする」ということだ。
この一貫した企業の姿勢によって、これらを深掘りしてきたこと、そして、これから「より密接にしていく」ための施策について語られる。
スターバックスは1996年に日本に上陸して以来、日本の喫茶店文化に大きな衝撃をもたらした。その一例として、店内禁煙が挙げられる。
これによって、店内はコーヒーのクリアな香りに包まれて、アッパースケールを感じさせた。店舗のパートナー(=スタッフ)は、顧客に爽やかに語り掛けて、一日の「元気」とか、仕事の合間の「休息」とか、ここに立ち寄ることのきっかけを満たしてくれた。
そして、今日全国に約2000店舗を構えて、消費者の生活空間の中に溶け込んでいる。
2017年よりロイヤリティプログラムが充実
同社では、2017年9月に「スターバックス・リワード」というロイヤリティプログラムを立ち上げた。同社の「顧客との関係性を密接にする」というマインドをDXによって仕組化したものである。

https://www.starbucks.co.jp/rewards/
これは会員制によるサービスで、誕生月特典を始めとしたさまざまなプレゼントがあるほか、ポイントが貯まるとご褒美がもらえる。
「スターバックス・リワード」に親しんでいくと、「スターバックスライフ」を楽しむ世界が広がっていく。
一つは「マイストアパスポート」。
https://www.starbucks.co.jp/mystore/
利用したスターバックス店舗のオリジナルスタンプが集まるサービス。全国の旅の記録帳のような楽しみ方ができる。
そして「マイコーヒーパスポート」。
https://www.starbucks.co.jp/howto/coffee/passport.html
購入したコーヒー豆のスタンプが集まり、テイスティングの感想を書き込むことができる。
さらに「タンブラー部」。
https://www.starbucks.co.jp/howtoenjoytumblerbu/
ドリンクを購入するときにタンブラーを使用して、その利用回数によって「タンブラー部」の部室の中でのステータスが上がっていくというもの。
冒頭で、「スターバックスは、顧客との関係性を密接にすることを深掘りしてきた」と述べたが、「スターバックス・リワード」が提供するスターバックスライフは、仮想空間の中で展開される「サードプレイス」と言っていいだろう。
「モバイルオーダー」で広がる顧客満足
さて、スターバックスでは、モバイルアプリを使用した事前注文・決済サービスの「Mobile Order & Pay」を2019年6月に導入した。
ファストフードの世界で「モバイルオーダー」はいまや注文・決済方法の一つとして定着しているが、スターバックスの動向は業界に先駆けている。

これを導入したきっかけは、当時顧客にアンケートをとって、「スターバックスにとって、どこが一番問題ですか」と尋ねると、「ウエーティングが長い」というコメントが必ず存在していた。
モバイルオーダーはそれを解決するために考えられた。濱野氏はこう語る。
「このサービスを行うことで、スターバックスには、店でコーヒーを受け取って1分・1秒でも早くオフィスに行きたいという人と、お店のパートナーと会話をして今日の一日をわくわくさせたいと思っている人といった、この二つのタイプのお客様がいらっしゃることが分かった」
スターバックスではモバイルオーダーによって、ウエーティングに並ぶ人にとって行列は従来よりも短くなってきている。
こうしてパートナーとしても「顧客との関係性を密接にすること」を充当できるようになっている。
これを生産性とのバランスで捉えると、「徐々にモバイルオーダーが増えていくことによって、レジ対応を行うパートナーのコストを減らすことができて、これによってハンドオフ(商品をお渡しする場面)のところにより多くシフトすることができると、これまで以上に顧客との関係性が深まる」と、濱野氏は想定している。
スターバックスの「スターバックス・リワード」の会員は今日1500万人となっている。これらの購入履歴はきちんと蓄積されている。
これらをどのように分析して、顧客との関係性をより深めていこうとしているのだろうか。
その一歩進んだサービスの考え方として「パーソナル」というワードが出てきた。
それは、特定の顧客にオリジナルな対応をするということなのであろうか。
では、商品はどのように変化していくのだろうか。
ここから先の、スターバックスが考える「顧客との関係性を密接にすること」の仕組みについては、11月21日(木)12:00からの濱野氏のセミナーで明らかにされる
セミナー申し込みはこちら
https://biz.q-pass.jp/f/9683/drftriw2024seminar/seminarregister?fid=0bvhjCtHE5lkn6T3&tag=11668
来場登録は下記より(無料):
https://www.foodtechjapan.jp/riw/ja-jp.html

千葉哲幸
フードサービスジャーナリスト/フードフォーラム代表
柴田書店『月刊食堂』編集長の後、ライバル誌の商業界『飲食店経営』編集長を務めるなど、フードサービス業界記者歴ほぼ40年。フードサービス業界の歴史を語り、最新の動向を探求する。2014年7月に独立。「Yahoo!ニュース エキスパート」をはじめ、さまざまな媒体で執筆、書籍プロデュースを行う。著書に『外食入門』(日本食糧新聞社、2017年発行)













































