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2026.01.26

リクルートが描く飲食DXの未来――「Airレジ×直前予約」が変える、客席の埋め方と店舗経営の常識

国内飲食DXニュース

「今夜の空席をどう埋めるか?」 「大手チェーンと同じようなデータ経営を、個人店でもできないか?」 飲食店経営者が日々直面するこれらの難題に対し、リクルートが圧倒的な「解」を提示し始めています。
今回は、リクルートの飲食Divisionを牽引する品川翔氏と石川周平氏に直撃インタビュー。同社が仕掛ける新サービスと、その先に描く「飲食業界のスタンダード」の全貌を解き明かします。

株式会社リクルート SaaS領域統括 Division統括本部 飲食Division Vice President 品川 翔 氏

株式会社リクルート 販促・SaaS事業担当 販促領域プロダクトマネジメント室 Vice President 石川 周平 氏

8割の「予約なし」を逃さない。新サービス『席押さえ』の衝撃

これまでのネット予約は、数日前から準備する「事前予約」が主流でした。しかし、外食ニーズの約8割は、実は「今からどこか行こうか」というウォークイン(非予約)層です。
リクルートが8月から先行リリース(北海道・愛知・福岡)した『席押さえ』は、この巨大なニーズをダイレクトに掴みます。

  • ユーザーの体験: アプリを開くと、現在地から1km以内、15分以内に入れる店が地図上に表示され、1~2タップで席を確保。

  • 店舗側のメリット: 当日のドタキャンで空いた席や、急に客足が止まった時間帯を、リアスタイムで埋めることが可能。

『Airレジ』と連動し、どのテーブルが今空いているかをリアルタイムに捕捉できるからこそ実現した、リクルートにしかできない強力な集客武器です。

【最新ニュース】ホットペッパーグルメ『席押さえ』機能を全国で提供開始(2026年1月22日)

「自社完結」から「オープン化」へ。あらゆる店舗のインフラになる

「リクルートのレジを入れないと、彼らのサービスは使えない」――そんな過去の常識は、今、大きく覆されています。リクルートは現在、「オープン化」という大きな戦略転換を図っています。

既存のレジを活かしたままDX

東芝テックやNECなどの大手POSメーカーとの連携を開始。使い慣れた既存のレジシステムを使いながら、『Airレジ オーダー(モバイルオーダー)』のみを導入できるようになりました。これにより、大手チェーンや中規模以上の法人でも、導入のハードルが劇的に下がっています。

本部システムとのAPI連携

5社の本部システムベンダーとAPI連携を開始。店舗と本部間での会計データ収集にかかる業務負荷を大幅に削減し、より経営判断に直結するデータ活用を可能にしています。

AIが店長の「有能な右腕」になる日

蓄積されたデータは、単なる記録から「売上を上げるためのアドバイス」へと進化しています。
経営管理ツール『Airメイト』では、AIが自店舗の傾向だけでなく、周辺エリアの動向も分析。「昨日の売上推移を見ると、ハイボールはこの価格設定でもいけますよ」といった、具体的なレコメンドができる世界がすぐそこまで来ています。

さらに、日本最大級のユーザー基盤である「リクルートID」を活用。

  • 初めて来店したお客様へのサンキューメール

  • 誕生日のプッシュ通知

  • 再来店を促すポイント付与 これらを、店長の手を煩わせることなく自動で実行するマーケティングオートメーション(MA)も技術的に可能になっており、順次機能解放が検討されています。

テクノロジーで、飲食店をもっと「楽」に、もっと「繁盛」させる

リクルートが目指すのは、集客、当日営業、データ活用を一気通貫でつなぐこと。それによって生まれるのは、店長が「今日は何をすべきか」を迷わず判断でき、接客という飲食店本来の価値に集中できる環境です。
「事前予約」から「直前集客」へ。「感覚」から「データ経営」へ。 リクルートが提供するソリューションは、単なるITツールではなく、飲食店と共に成長する「経営のパートナー」へと進化を遂げています。

山澤修平

一般社団法人レストランテック協会

代表理事

1980年北海道生まれ。携帯電話販社大手「コネクシオ株式会社」にて、営業戦略など様々な業務に携わり、その後、農業ITベンチャー「株式会社ファームノートでCSMの構築、営業拠点の立ち上げを行う。現在は日本最大のレストランテックコミュニティ「RT_Meetup」を主催する一般社団法人レストランテック協会の代表理事、一般社団法人日本飲食業経営審議会の理事、数多くのテックベンダーのセールスマーケティングの顧問業などに従事。全国各地の飲食経営者と生産者とテクノロジー企業をつなげる為、ホテル暮らし中心のアドレスホッパー生活を送っている。著書 同文舘出版「これからの飲食店DXの教科書」(2022年)

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